2007年02月

ウィキペディア頼み、誤答続々 米大学が試験で引用禁止(朝日)

ウィキペディア頼み、誤答続々 
米大学が試験で引用禁止
2007年02月23日02時59分(asahi.com)
 米バーモント州にある名門ミドルベリー大学の史学部が、オンラインで一定の利用者が書き込んだり修正したりできる百科事典「ウィキペディア」を学生がテストやリポートで引用することを認めない措置を1月に決めた。日本史の講義をもつ同大教授がテストでの共通の間違いをたどったところ、ウィキペディア(英語版)の「島原の乱」(1637?38)をめぐる記述にたどり着いたことが措置導入の一つのきっかけになった。

 日本史を教えるニール・ウオーターズ教授(61)は昨年12月の学期末テストで、二十数人のクラスで数人が島原の乱について「イエズス会が反乱勢力を支援した」と記述したことに気づいた。「イエズス会が九州でおおっぴらに活動できる状態になかった」と不思議に思って間違いのもとをたどったところ、ウィキペディアの「島原の乱」の項目に行き着いた。

 ウィキペディアに基づいて答案を書いたと思われる例は以前からあったという。「大変便利で、調べごとの導入に使うことに全く異存はないが、一部の学生は書いてあることをそのまま信じてしまう」と教授は言う。
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戯曲「夕鶴」と資本主義

■今週の『朝日』の土曜版「be on Saturday」の「愛の旅人」は「つうと与ひょう 木下順二「夕鶴」」。■木下順二夕鶴」は、その一部が国語教科書の定番ともいえる作品として、有名だ。■朝日の土曜版は、木下が取材した民話の故地であり、鶴の代表的飛来地でもある佐渡島を中心に、純愛と物欲の相克という、まあ定番のテーマにスポットをあてている。

〈ふたり〉
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 矢を射られ苦しむ鶴を助けた与ひょうの元に、ある夜つうが女房にしてくれと現れる。幸せなふたりの暮らしは、つうが織り上げた「鶴の千羽織」に惣(そう)どと運ずが目をつけ、都で高く売ろうと与ひょうにけしかけたことで変調をきたす。つうは与ひょうの都に行きたい願いをかなえようと機を織る。しかし見るのを固く禁じていたつうの機織り姿を与ひょうが見てしまう。

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 「夕鶴」は劇作家木下順二(1914?2006)の代表作の一つ。戦時中の43年に「全国昔話記録」(柳田国男編)の中の「佐渡島昔話集」にある「鶴女房」を基に原型を書き、戦後に「夕鶴」として新たに書き直して「婦人公論」49年1月号に発表した。新劇出身の山本安英(1902?1993)がつうを演じて49年に初演。以後、山本の夕鶴は86年まで1037回に達した。宇野重吉茂山千之丞の与ひょうも名高い。(写真は49年当時の木下と64年「夕鶴」の舞台での山本)
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大企業経営者責任法(笑)〔『季節』から〕

■痛烈な批評精神が感じとれる『季節 季節の風景を』の先日の記事は、痛烈である。

2007年02月16日
大企業経営者責任法(笑)
スクープ!!

今国会に、密かに上程されている、法案が明らかになった。

企業経営者責任法(自殺法)


上場企業経営者が、就任にあたり経営責任を問われる事態で発生するであろう損失を補填するために、生命保険への加入を義務づけるもの。

金額は、資本、売上高に応じて決定される。

責任発生時には、被保険者は速やかに保険金支払いを受けられるよう行動することを義務付けた。

これにより企業の存続の可能性が一段と高まると見られている。

中小零細企業では、既に社会慣行として定着しており、それを大企業経営者には義務づけるもの。
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ルノーで従業員連続自殺 「ゴーン改革」引き金か(産経)

ルノーで従業員連続自殺 
「ゴーン改革」引き金か
2月23日16時11分配信 産経新聞


 【パリ=山口昌子】フランスの自動車大手ルノーの新車設計部門などがあるパリ郊外のテクノセンターで、この3カ月で3人が相次いで自殺し、検察当局が捜査に乗り出した。同社の労働組合幹部は、カルロス・ゴーン会長兼最高経営責任者(CEO)が昨年2月、中期経営計画を発表して以来「従業員への圧力が非常に強くなった」として、経営側の責任を追及していく構えだ。

 報道によると、テクノセンター近くの自宅で16日、管理職に任命されたばかりの38歳の高等技術者が自殺した。ルノーの中型車の新型モデルを担当していた。残された遺書には「仕事上の困難」について書かれていたという。

 1月にはテクノセンター近くの池で同社の技術者の遺体が発見された。昨年10月にも、中堅の技術者が5階から飛び降り自殺した。この技術者の妻によると、業務上の「耐え難いストレスに悩んでいた」という。

 テクノセンターは1996年に開設され、新型車の設計などを担っている。仕事の効率化を狙ったガラス張りの近代的建物だが、かえって「疲れる」との声もある。

 事態を重く見た地元の検察当局は20日、自殺の要因として同社で精神的虐待があったかどうかなどについて捜査を始めた。


最終更新:2月23日16時11分

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書名不当表示?=羊頭狗肉論1(「医学は科学ではない」)

■秀逸な批評を展開する 『佐藤秀の徒然\{?。?}/ワカリマシェン』の先日の記事を紹介する。■が、全面的に肯定する引用ではない。

2007年02月22日
書名不当表示
最近の本のタイトルには実質「不当表示」がはびこっているように思える。広告も食品表示も法で規制され、最近ではテレビ番組にも厳しい批判が加えられているというのに、書籍だけは聖域らしい。

例えば、最近目に付いたもので「医学は科学ではない(404 Blog Not Found)」など、その好例だろう。医学 medical scienceが科学でないというのなら、じゃあ何だと言うのか。目次だけ見ても、そんな額面通りの高遠な思想など見受けられない。
アマゾンのカスタマーレビューでも「誤解を招く書名」と批判されている。
恐らくこの書名は著者ではなく、出版社が決めたのだろうとは思う。まともな著者ならこんな阿呆なタイトル付けるなんて恥ずかしくてできるものじゃない。どう考えても出版社側の釣りだ。著者が異議を唱えても、販売戦略から黙認せざるを得なかったのだろうことは想像がつく。
食品表示は食品衛生法の規制を受けている。誇大広告などは不当景品類及び不当表示防止法で規制されている。
しかし、本の場合、言論・表現の自由から「不当表示」であっても、それが理由で規制を受けることはないようだ。以前、アガリスク本を出版して摘発された事件があったが、これは薬事法違反(承認前医薬品の広告禁止)である。
純粋に訳分からん書名、芸術的書名はアリだろうから規制するのが難しいことは分かる。しかし、どう考えても内容と書名に明らかに著しく不整合な場合というのはあるだろう。
本の場合、「内容と書名が違っている」とクレーム付けても返品に応じてくれそうにないし、書名の不当表示で摘発された本なんて聞いたことないのだ。
買ってしまった以上、書名で釣られた購読者は古紙を手にしているに過ぎない。例に挙げた本だって書名さえ違えば相応の価値ある本なのだろう。しかし、書名に釣られて買った購読者には何の慰めにもならない。「そんなことに興味持って買ったわけじゃない」と叫んでも後の祭りなのだ。
「書名不当表示法」という法でもできれば、恐らく書籍の売れ行きはかなり落ちるだろう。毎日発行される本の書名を精査すれば、かなり内容不一致なのが多いだろう。
一冊の本を書くことは簡単でない。しかし、購読者を釣る書名を考えるのは何千分の1も簡単だ。費用対効果の観点からすれば、書名で釣るというのは、経営戦略から考えても有利なので今後も変な書名の本は発行し続けられるだろう。
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