2007年08月

国家は なぜ死刑囚に自殺をゆるさないか

■死刑制度については 過去に何度も文章をかいてきた。■乱暴にまとめるなら、?ぬれぎぬ・まちがないなど「冤罪〔エンザイ〕」の危険性がなくせない*。■?刑務官を殺人の実行者とさせるという、非道な制度である。■?国家の交戦権とおなじく、「国家は合法的に殺人してよい」という論理を正当化してしまう。といった論理で一貫して反対してきた。

* もちろん、再三のべている、とりしらべ過程での弁護士などの同席とビデオ録画などを義務づければ、かなりの程度なくせることは、たしかだろうが。

■ただ、?国家は なぜ死刑囚に自殺をゆるさないか(事実上「終身刑」というべき、長期執行停止状態の死刑囚の存在もふくめて)とか、?国家は なぜ宗教家など説教師に改心させるような「教育刑」的な家父長型介入をおこなうのかについては、死刑制度の非合理と感じつつも、モヤモヤがのこっていた*

* 前者は単に非人道的であり(死刑判決をくだしながら、長期の「なまごろし」状態だし、特赦などによる死刑の中止といった、あわい期待もかけさせるなど、むごいことは、明白だ)、後者は思想信条・内面の自由にかかわるゆるされない介入だ(かれらが世間的に極悪非道の倫理水準のまま死んでいこうと、それこそ個人の自由だ。改心させて、おだやかにしなせてやろうといった教育系的介入=それは、オーウェルの『1984年』の主人公が処刑されるときも、論理的にはおなじであった=が失敗したばあいは、つみの意識に心理的に破綻しそうなところまで おいつめたうえで、ころすという、実にサディスティックな所業になる)。

■それが、きょう社会学者SUMITA氏の『Living, Loving, Thinking』の記事「死刑を巡って幾つか」をよんで氷解した。 続きを読む

ネットカフェ難民(厚生労働省調査)

■厚生労働省が、ようやくネットカフェ難民実態調査にのりだした。■『朝日』の関連記事から。

「将来不安、3時間しか眠れず」 
ネットカフェ難民

2007年08月28日

 実態が把握しにくいネットカフェで、事実上ホームレス状態の新たな貧困層が確実に広がっていた。厚生労働省の「ネットカフェ難民」実態調査が示した深刻な結果に、専門家からは早急な対策を求める声が相次いだ。

 「将来が不安で、毎晩3時間ほどしか眠れなかった」。6月まで、東京・浅草や池袋のネットカフェで寝泊まりしていた男性(40)は振り返る。

 地元に仕事がなく、派遣社員として食品工場で働くため、今年4月に東北から妻(27)と2人で上京。だが工場では、深夜から早朝にかけての労働時間が、面接での約束より長いうえ休憩もなし。最初の3カ月は社会保険もなく、夫婦で会社の寮を飛び出した。残金1万3000円を手にネットカフェに泊まり、求人雑誌で仕事を探した。

 まもなく妻は旅館の住み込みの仕事が見つかったが、男性は複数の日雇い派遣会社に登録。書籍発送や引っ越し作業などを続けたが、腰を痛めて働けなくなり、8月から生活保護を受けている。
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世襲身分化する自民党執行部

■「政治家の世襲禁止は職業選択の自由に反する?」など、「世襲議員」問題の一連の文章の続編。
■いわゆる「世襲政治家」は、ウィキペディア「世襲政治家一覧」にもあるとおり、別に自民党だけの現象ではない。■しかし、世襲政治家のほとんどは、自民党と民主党に所属、ないし所属した経歴をもつ層にふくまれるといってよい。しかも鳩山由紀夫幹事長のように、もと自民党議員だったり、羽田雄一郎議員のように、もと自民党議員の父親をもつような、「自民党別働隊」のような層がぶあつくいるわけで、これら世襲の民主党議員の大半は、準「自民党」といってさしつかえない。
■それはともかく、安倍改造内閣については、「世襲議員で固めた安倍改造内閣党執行部」〔『木走日記』〕や「アベ改造内閣名簿(資料)」〔『なごなぐ雑記』〕、「閣僚名簿にラーニングプアが見える日本社会」〔『佐藤秀の徒然\{?。?}/ワカリマシェン』〕のように、閣僚の相当部分が世襲議員であることに着目する記事がいくつかみられる。
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ほとんど「暗号」のようなブッシュ発言(笑)

■「アメリカ大統領周辺の歴史認識の水準」の続編ではなくて、補足記事。

■『反戦な家づくり』の最新記事「ブッシュがいま真珠湾をいう理由」の全文を転載。■リンクは、キャシュやGoogle検索結果にかえてある。



ブッシュが旧日本軍とアルカイダを同等に扱ったことは、確かに全くの間違いである。
少なくとも、現在のイラクの「テロ」は、占領軍に対する非占領者のレジスタンスであり、国際法上も基本的に合法な自衛戦闘である。

しかし、旧日本軍の戦争は、どこから見ても侵略戦争であり、占領者の側にいたのだから、全く話が違う。

そういう意味では、ブッシュの発言はトンデモ発言であるが、日本のマスゴミは、例によって見当はずれな批判をしている。



戦前の日本をアルカイダと同列に置き、米国の勝利があって初めて日本が民主化した、という構成をとっている。大正デモクラシーを経て普通選挙が実施されていた史実は完全に無視され、戦前の日本は民主主義ではなかった、という前提。
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格差社会のなかでのオキナワ

■『なごなぐ雑記』のきのうの記事「構造改革と沖縄(2)」は、米軍基地問題をかんがえるうえで重要なだけでなく、日本列島の地域格差問題をかんがえるためにも、不可欠な指標が満載だ。

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■みぎの図〔「所得からみた物価全国一 首都圏上回る」『琉球新報』2007/08/02〕は、ちょっとモジのポイントがちいさいが、下段のアオい棒グラフは「消費者物価地域差指数(全国平均=100としたときのブロックごとの数値:2006年)」と「一人あたり県民所得指数(同:2004年)」で、うえのアカい折れ線グラフは、前者を後者でわった「生活体感物価倍率」。■宮城氏ものべるとおり、オキナワは突出して、物価がツラく感じる地域であり、関東はラクに感じる地域ということができる
〔もちろん、地域内での格差はあり、関東地方だって、貧困層はツラいわけだが、あくまで平均値での比較〕
■しかも、オキナワは、地域内格差もおおきいらしい。
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