■先週「日記 ひびいろいろ」にかいた文章を再掲したうえで、補足する。

「権力」がわの「情報開示」と「情報かくし」
(2005年03月23日)


■きょうの「お題」は、「権力」がわ(といっても、片方は一応民間企業で、もう一方は地方公共団体だが)の「二枚舌」。

【静岡新聞】
「耐震データ全開示を命令 浜岡原発運転差し止め訴訟」(2005/03/22

 静岡地裁は22日までに、中部電力浜岡原子力発電所(御前崎市)の運転差し止め訴訟で、中電側が技術ノウハウの部分などを非開示にして提出していた原発関連データの文書について、非開示部分も開示して30日以内に同地裁に提出するよう中電側に命令した。
 同地裁が提出を命令した文書は、1―4号機の原子炉格納容器の耐震性などについての計算書など。原告団の市民グループ「浜岡原発とめます本訴の会」の求めに応じて、中電から提出された文書は「技術または職業の秘密に当たる」として技術ノウハウ部分は非開示となっていた。
 今回の命令で同地裁は、技術ノウハウを含む文書について「いずれも15年以上前の情報で、『技術または職業の秘密』として保護する必要性も低下している」と判断し、「原発の安全性の確保は社会共通の要請であり、守秘義務違反といったような問題が生じるかは疑問」などと命令の理由を述べた。
 原告団は地裁の命令を「耐震設計に関する直接的なデータが分かり、東海地震の際の耐震強度について専門的第三者による検証が可能になった」と評価した。
 中電側は即時抗告を含めて今後の対応を検討している。

■特集・静岡「浜岡原発」は、2004年1月から約140件もの「関連記事」が蓄積されている。■原発震災が心配される地域の県紙で、さすがといいたいところだが、死傷者をだした東海村をカバーする県紙『茨城新聞』(http://www.ibaraki-np.co.jp/)には、そういった特集コーナーがみあたらない。「のどもとすぎれば……」ということだろうか? 沖縄の2県紙『沖縄タイムス』『琉球新報』が米軍基地にふれない時期などない。これは、米兵による凶悪犯罪や重大事故が、ひきもきらないからか?■やはり、首都圏大震災による原発震災などない、といった「安心感」か?


女性国会議員メルマガ『ヴィーナスはぁと』第170号】から

読 者 の 意 見
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●住民基本台帳の閲覧制度について

 私は市役所の窓口で住民基本台帳事務を行っている者です。昨日の報道で名古屋市で閲覧制度を悪用した事件が起きたことを知りました。(台帳を閲覧して少女のいる母子家庭世帯を特定し、少女を暴行した)

この事務に携わるようになって、閲覧制度はずっとおかしいと思っていましたし、「何人でも・・・閲覧を請求できる」なんて、常識的に考えれば誰でもおかしいと感じるはずです。

我々地方公共団体の事務協議会でも総務省に対しては「住民基本台帳法の閲覧制度改正」をずっと以前から申し入れています。けれど総務省は「住所・氏名・生年月日・性別は何人でも知りえる事項」として、法改正する気が全くありません。

閲覧に際しては「不当な目的に使用しない旨の誓約書」を取ることになってはいますが、そんな紙切れで全て信用できるとはあまりにお粗末です。

知らない業者からダイレクトメールが届き、不愉快な思いをされた人は少なくないはずです。ダイレクトメール発送を目的とした閲覧も現制度では拒むことができませんし、また、事件の加害者のように目的を偽れば誰でも閲覧可能です。

「事件が起こってからでは遅い」とかねがね思っていましたが、悲惨な事件が遂に起きてしまいました。ぜひ、国会議員の皆様から総務省に対し住民基本台帳法の改正を申し入れていただけたらと思い、またこんな制度があることを広く国民の皆様にも知っていただきたいとの考えから今回メールいたしました。
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■原発のデータを「守秘義務違反」などとにげるくせに、業者や犯罪者予備軍が住民情報を閲覧し悪用するのは、とめないんだとさ。権力者とは、すごい二枚舌を平気でやるもんだ(笑)。

『BLOG 爺の裏長屋』の「住民基本台帳」(2005/03/10)によれば、
--------------(引用はじめ)--------------
前から民間企業の個人情報漏洩が問題になって管理がうるさく言われていますよね。そういう世の中にあってさすが公務員、民間の話はどこ吹く風で最も基本的かつ内容の正確な情報をだだ漏れにしてもマッタク平気でいた、というわけですな。
名古屋市では「住所・氏名・生年月日・男女の別」については手数料さえ払えば誰でも誰の分でも閲覧可能だそうで、そもそも自宅に届くDMのほとんどは名簿業者がアルバイトを動員して住記台帳からせっせと住所を転記しているとの事。
要は自治体は住民情報を本人に無断で公開することで収入を得ている、って事ですか。
今や、一人暮らしの女性は住民票を実家から移さないほうが身のためとさえ言われているようですね。今頃こんなことに気づくのは遅すぎ感一杯ですが、電話帳掲載のように他人に対して自分の基本情報を公開するかしないかが選べられるようにしてもらいたいですね。
公務員お得意の怠慢によって名古屋市は相当高額な賠償金を今回の犯罪被害者に支払わなければいけなくなりそうですな、それも我々の税金でね。困ったもんだ。
(追記)
調べてみたらこれは住基ネット導入云々とはマッタク関係なく、紙台帳の時代から誰でも誰の分でも自由に閲覧できたそうです。民間企業がいくら個人情報の管理を厳しくしたところで、お役所の住宅基本台帳が記載者本人の意向にかかわらず自由に誰でも閲覧できる間はその努力は100%無駄な努力である、ということです。
制度を早急に変えないと間違いなく模倣犯が跋扈しますよ。
(さらに追記)
この事件を受けて名古屋市では今日から運転免許証や健康保険証などを使った本人確認の強化を図ったそうです。
ってことは、今までは適当な偽名でも閲覧出来たってこと?匿名の誰かに私達の個人情報が丸裸にされていたんですか。まさに”クソ”ですね、名古屋市は。
ただし今回の犯人は本名で申請していた(おバカだね)だけに、本人確認の義務付けが犯罪目的の閲覧の抑止になるかどうかははなはだ疑問ではありますがね。
もうすぐ名古屋市長選ですが、松原はこの件について被害者になんと申し開きするつもりだろうか。おそらく「市長がそんな細かい事まで知るか」と開き直るだけなんでしょうが。
本来の責任は、住民基本台帳法第11条に「何人でも・・・閲覧を請求することができる」と規程されているので、一部自治体から改正要求が出ているにもかかわらずその条文を今だに放置している小泉にあるんだけどね。だからといって漫然と事務を行っていた名古屋市及び松原に責任がないとは言い切れないですよ。
--------------(引用おわり)--------------

■戸籍・住基ネット関連の研究家、佐藤文明さんらが問題にしているとおり(ウェブログのリンク集にものせてあるが。)、戸籍と住民基本台帳のリンク自体が違法な「おせっかい」だが、この閲覧制度は、最低だね。暴力団とか暴力夫やストーカーなどに、犯罪をそそのかしているようなものだ。【以上、3月23日分から再掲】

■先週、万博をふくめた「公共工事」のいかがわしさを批判したが、そのとき、技官をふくめた官僚層の正当化過程についてふれた。要は、議会での与野党からの質問、メディアや関連領域の研究者やジャーナリストたちからの疑問・質問に「一応」こたえた「作文」作業に日々いそしんでおると。そうしないと、予算が獲得できないし(省庁間の競争と財務当局の説得)、予算執行の責任問題が浮上するからだ。■つまり、「公共工事」ってのは、巨額の公金(おもには税収)が消費される正当性/合理性を官僚がつねに保証する制度によって成立する、巨大なおまつりなわけだ。■そして、成田空港や二風谷(にぷだに)のダム建設をはじめとして、政府や裁判所が、「公共事業のあやまち」を公言することが現にあるよね。つまり、「工事反対」というこえの、すくなくとも一部は、ただしかったと証明されていると。官僚の作文=合理化作業は、ウソ八百だった可能性がこい。■沖縄に米軍基地が4分の3も集中している、といった半世紀以上の経緯についてだって、官僚は説得力のある説明なんてできっこないとおもうよ。米軍支配下の琉球列島だって、米具基地造成・建設のための土建屋さんをしきったのは、「本土」のスーパー・ゼネコンだった。そういった建設会社が渡航する許可はもちろん、米軍が全部はらったわけがない建設費用ほかだって、当時のお役人がちゃんと合理化作業をしたにきまっている。■なにしろ、「法治国家」だからね。合理的な法的根拠がない予算執行なってありえないんだから。
■でもって、ことが「公共工事」にかぎられないことは、はっきしている。■水俣病をはじめとする公害事件のときに、御用学者を動員して、あとからまいはくなウソとわかる「作文」をさかんに官僚がかいてきたこと。ミドリ十字の非加熱製剤で大量のHIV感染者がでた、薬害エイズ事件にしったって、官僚や諮問機関のセンセイ方は充分危険性を認識していたんじゃないか? すくなくとも、何人もの関係者が有罪になっている。

■こうみてくると、官僚集団をはじめとする公権力は、膨大な情報を収集・蓄積し、かなりの程度、現象を理解していながら、ときの政治情勢にそったかたちでしか実現がむずかしいという判断のもとに、平然とウソをくりかえす危険性があると、うたがうほかない。■たとえば、再三指摘した、「少年・外国人による凶悪犯罪の激増」といった、ありもしない結論について、当局は充分事態を把握しながら、メディアのウソ八百を積極的に訂正しようとはせず、むしろ、意識的に放置しているとしかおもえない。■情報は、当局や政治権力のつごうで、かくされたり、さらされたりする。松本サリン事件の第一発見者=被害者の河野さんが、犯罪者あつかいをされ、それが確定事項のように、マスメディアにタレながされたりね。
■しかも、人事異動で、決定的な作文をおこなった当人が部署をはなれていたりして、責任があいまいになってしまう。■民間企業のデタラメ・プロジェクトにかぎらず、「上司はおもいつきで、モノをいう」し、「集団無責任」体制は、依然「健在」なのだ
(笑)。