■きのう、『マクロ経営学から見た太平洋戦争』という本を紹介したので、そのパロディである(笑)。『佐藤秀の徒然\{?。?`}/ワカリマシェ~ン』から、トラックバックとして「官民総力愛知万博入場者数マジック?」という文章を紹介いただいたので、それへの おかえしトラックバック。■もちろん、先日の「『虚飾の愛知万博』を総括」の続編。
■「開幕前、あれほど不人気と言われていたのに、終わって見れば入場者は当初見込み1500万人をはるかに越えて2000万人を軽くクリアした。だけど、皮肉屋としては全く額面通り4600円支払って入場した人って、そのうちどれくらいなんだろう、と思ってしまう。」と、佐藤さん ツッコミをいれるが、実際、以前もかいたとおり、愛知万博には、タダ券で入場している層がいくつかある。■たとえば、岡崎勝先生が引率〔インソツ〕記を おかきになった 小学生も 愛知県から支給された入場券で見学という動員をかけられている〔「お疲れ「哀・地球博」引率記 その壮大な無駄!愛知万博」〕。■それから、これも以前ふれたとおり、地域の消防団員などへも、ひごろの「ねぎらい」とおもわれる タダ券もくばられている。そこには、もちろん「消防団員本人限り」なんて、ハンコなどはないから、当然、その一部は家族や「知人」に わたるだろう。その一部が、金券ショップなどで換金され、その大半が、やすうり券として、市中にでまわらないはずがないよな(笑) ■企業だって、当然、ワイロっぽい感じで、大量購入した/させられた入場券を、また大量にバラまくにきまっている。その一部は、当然、金券ショップ→市中→会場、ってながれにのるだろう。

■佐藤さんによれば、「法人が得意先などに入場券を交付する場合に」「愛知万博の入場券については、販売促進費等として処理できる」という制度」「を利用して企業が入場券をばら撒き、ばら撒かれた入場券の一部(大部分?)は、金券ショップに流され、受け取った得意先は裏金または節税(≒脱税)にも利用できるらしい」し、「社内で慰安などをかねて入場券を購入する場合でも、源泉所得税が発生する給料扱いではなく、福利厚生費として処理できるよう」なので、「関連企業はほぼ半強制的に慰安旅行は愛知万博」なんてケースもあったと、推測される。■ま、こういった 万博協会関連企業が、大量の「おしつけ」をおこない、それが金券ショップにながれるのは、ともかくとして、小学生やら消防団員やらに まわってきた タダ券は、もちろん、税金による拠出だろう。■こういった公金拠出は、要は、「赤字補てん」っぽい性格をおびているし、こんなので「黒字」が収支決算として計上されたいたとしたら、詐欺だろう。■協賛企業が「消化」した 入場券だって、セミプロたちの バレエの発表や演奏会の 切符が、さまざまなかたちで 「おしつけ」たり「かぶったり」して、なんとか 帳簿上「赤字」をさけているのと、おなじカラクリなら、それは、なにも健全収支なんかじゃない。

■また、何度でも来場できるフリーパス券の利用度も、無視できない量だろう。■これらもふくめて、公費や企業の「かぶり」などを除外した「純益」があったのか、その収支報告をださないかぎり、市民の不信感はきえない。万博協会や愛知県は、説明責任があるはずだ。

■佐藤さん、「各国のパビリオン、なんで展示品をオークションにかけてまで必死に売ろうとしているんだろう? こんなに盛況なんだから当然黒字なんでしょ? 自分とこの国に持ち帰ればいいと思うんだが」と、おっしゃる。■しかし、民族文化/伝承文化として価値がたかいなら 輸送費が多少かかっても、もちかえるでしょ? 結局、本国にこちかえったら、単なるゴミ化するからこそ、輸送費がおしいんだとおもう
(笑)。■もちろん、もちかえることは、化石燃料をつかうなど、環境負荷が予想されるから、こちらで ひきとり手があるんなら、それにこしたことはなかろう。■しかし、ホントに エコロジカルな理念を徹底するなら、数年ほうっておくだけで かってに つちになってしまって、最後は きえさるような つくりものに、できなかったのかね? それだったら、はじめっから、はこんで うんぬんとか、なやむ必要もなかったろうに。■ともかく、丘陵地に大学をつくるんだって、巨大な自然破壊なんだから、万博会場設営という「環境負荷の収支」を、はっきりアセスメントしようね。会期終了後こそ、ちゃんと 反省をおこたらないようにしないとね。「あとは野となれ山となれ」というけど、「あとは砂漠化した郊外」じゃねぇ。


■あと、佐藤さん「大体、万博って文字通り世界的祭典だった筈なんだが、「米・英・豪の日本ガイド、愛知万博の紹介ゼロ」なんて記事を読むまでもなく、テレビで見る会場に外国人観光客なんて見たことない。見たのは仕事で来ている関係者ばかりのような希ガス」と、これまた痛烈。■『虚飾の愛知万博』の著者前田さんも、国際万博と証するのは、カンバンだおれというか、いつわりありと、批判していたが、東北大の五十嵐太郎先生いわせれば、勤務校のうち、東京や仙台の学生さんは、まったく興味をいだいておらず、無関係という位置づけだったそうだ。「大阪や金沢では、万博ツアーの広告を見かけたが、青森、福島、長野、群馬ではそうした記憶がない。地元のリピーターが多かったように、結局、大きな地方博だったのではないか」という、批評は痛烈だ
〔「愛知坂万博とは何だったのか」『朝日新聞』05/9/28夕刊文化面〕

■また、けさの『朝日新聞』(名古屋本社版,朝刊)には、「万博効果届かぬ名古屋『周辺部』」という記事が経済面にのった。■名古屋駅のJR高島屋や、万博会場に売店をだした松坂屋などは大幅な黒字をだしたが、「東海地方の消費が名古屋に一極集中する流れが、万博によってさらに強まった」と、近県の百貨店社長名なげいたとか。■「中部経済産業局がまとめた4?6月の大型小売店の既存店販売額は、名古屋市内が前年比2.1%伸ばした。逆に、名古屋市を除く東海3県の合計では同3.6%のマイナスとなり、万博による明暗がくっきり分かれた」という。■万博と競合したレジャー施設も、名古屋かいわいは集客を大きく伸ばしたが、「名古屋から遠方の大型公園や遊園地などは、軒並み減らした。万博で「悪影響があった」とする施設が55%」もあったんだとか?
■どこが、万博の反動などない、だろうねぇ。充分、会期中に格差が歴然じゃない。■マクロ経営学的に、東海近県の、かけねなしの「収支報告書」を、だしてみろい!


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