■「行政もグルか? フェロシルト」の続編。
■「三重県環境保全事業団」(〒510-0304 三重県安芸郡河芸町大字上野3258番地)は、「社団法人 三重県環境衛生検査センター」
〔1967年4月発足〕を前身として、1977年9月に発足した財団法人だ。■廃棄物処理センター(〒510-1102 四日市市小山町字西北野3234-1)をもち、三重県内の産廃の溶融処理をになうほか、環境影響事後調査など、たくさんの調査事業もおこなっている。■2003年1月に石原産業の委託でフェロシルトの成分分析をおこない、「有害でない」とする証明書を発行した機関でもある。先日の21日には、三重県警が家宅捜索にはいった。
■ところで、フェロシルトの撤去後のいきさき=事実上の最終処分場として構想がもちあがりながら、当の事業団は、「フェロシルトだけで処分場を満杯にするわけにはいかない。現時点で受け入れる意志は全くない」などと、のべているらしい。■しかし、現実問題、フェロシルト問題の責任をおっている当事者でもある 事業団が うけいれを拒否する「すじあい」のものか、はなはだ疑問だろう。■てらまちさんも、「?石原産業は、全責任を負うものとして、どこかに三田最終処分場と同等の施設を建設もしくはその予算を提供し、?三重県も行政責任を反省した上で、県の最終処分場計画をそれに合わせて修正、つまり、新たな施設をフェロシルトのために満杯になるであろう三田最終処分場の次の施設と位置づけることで話をあわせ、?早急に、石原産業が各地に不法投棄したブツを三田最終処分場に入れる、これが一番早道」と、のべてらっしゃる。

■それはともかく、この環境保全事業団、フェロシルト認定作業にかぎらず、きなくさい。■たとえば、先日の『朝日新聞』(2005/11/28,名古屋版社会面)によれば、石原産業の幹部が約30年間、理事についていた。要は、財団発足当初からずっとってこと。■しかも、ことし なつから稼動した三田最終処分場の建設工事の7割以上を、子会社の石原化工建設株式会社 (〒510?0842 三重県四日市市石原町1番地 )と、関連会社の杉本組が受注。指名競争入札での2社の落札価格は、どちらも予定価格の約96%。あやしすぎる。■なにしろ、両者とも、翌年「追加工事が必要として工事内容の変更と費用の増額を要求」。杉本組にいたっては、予定価格の1千万円減で落札しておきながら、4千万円以上の増額をみとめられている。これは、予定価格をうわまわることはもちろん、競合した業者の最高額を3千万円ちかくもうわまわる。■ほかの業者も、はじめらか「できレース」として、提示された価格で談合ゲームを演出させられていたのではないか?
■事業団の田中芳和専務理事は「意図的ではなく偶然の産物」とかこたえているそうだが、だれも信じないだろう。■だって、石原化工建設の取締役をかねる石原産業の安藤正義四日市工場長(当時)が、事業団の理事のなかにくわわっていたのだから。■要は、県の事業団は発足当時から、典型的な公害企業のひとつである、石原産業と ユチャクした関係がつづいていたと、うたがう方が自然というものだ。


■ところで、三重県での「知事会見」(平成17年11月15日)も、あやしい。

(質)フェロシルト問題なんですが、先般の三重県が石原産業を三重県警に刑事告発した以降の、今、県の対応についてご説明願えますでしょうか。
(答)一応、先般県警の方へ廃棄物処理法違反の疑いで告発をいたしました。すぐに県警においては石原産業に対しても、それからもちろん私ども県にも家宅捜索がございましたけれど、精力的に捜索活動・調査をやられているということで、その調査には県として全面的に協力をしながら、その進展・捜査状況というものを見守ってまいりたいと、こういうふうに思っているところでございます。それから私ども県の立場からいきますと、まずフェロシルトにつきましては、住民の皆さんが大変不安に感じていただいておりますので、そういう意味ではその不安を払拭するために、早急に石原産業に対しまして安全かつ早急な撤去をさせるように、強く今後も指導してまいりたいと、このように思っております。なお、安全性にかかる調査につきましては、特に農作物への風評被害等もいろいろとご心配をされているわけでございますので、先般、亀山のお茶、それから長島のなばな等について土壌やまた作物そのものの検査をいたしまして、安全性には問題がないということを確認しましたが、米と他のものについても今後もきっちと調査をしてまいりたいと、こういうふうに思っております。それからいわゆるリサイクル認定問題についてでございますけれども、このことにつきましては、既に副知事にも申し渡しまして庁内での検討をさせているところでございます。もちろん県の方で学識経験者によりますフェロシルト問題検討委員会というものを立ち上げて、夏以降、活動いただいておりますが、検討委員会の方にはこのフェロシルトのリサイクル認定についての検証もお願いをいたしているところでございますので、これについてもやがて検討委員会の方からのご報告もあろうと思います。そして私どもも内部での検討をできるだけ早くやりまして、検討委員会のご報告ともあわせて、今後の対応に生かしていきたいと思っております。【以下略】

【中略】
(質)先週、三重県庁の環境森林部が三重県警から家宅捜索を受けたことについて、どのように思われますでしょうか。
(答)フェロシルトについては、三重県のリサイクル条例に基づく認定制度、これによってリサイクル製品として認定されてきているわけですね。したがって私どもは今現在偽りの申請に基づいた、いわゆる申請されたものとフェロシルトとは別のものであったというようなことが確認されたわけでございまして、そのことについては大変怒りを覚えているところでございます。そういうことでありますが、結果として私どもが認定してきたという事実がございますから、そのことについては捜査の中でも関心を持っておられるだろうと、こういうふうに思います。したがって、私どもとしては県もそういう認定に絡んでの部分については、県警の調査の対象になるということは十分事前にも考えられることでありましたので、先般ああいう形での捜索がございましたが、全面的に県警に協力をさせていただきながら、私どもとしては全体の真相を究明することをしっかりやっていただきたいと、こう思っております。

【中略】

(質)リサイクル製品の認定については、各県基準がバラバラなんですが、そのバラバラな基準を統一したものを作ることというのは、国がリーダーシップを取ってやるべきことというふうに知事はお考えでしょうか。
(答)ごみ行政でありますとか、環境政策全般につきましては、やはり小さな地域に絞って対応しても、それだけでは効果が得られるものではありませんから、基本的には国が基準やそういうことも含めて統一的に対応すべきであるかなと、こう思います。ただ環境行政だとか、ごみ行政というのは、どちらかというと国は後追い的でありましたから、そういう意味ではよりいろんな問題が点在して、それを課題として抱えている地域の意識の方が先行してきていたところがあり、そういう意味で地域が国の施策よりも先行して、いろんな対応ということをやってきたということがやっぱり多いです。国としてはここらで環境政策、ごみ政策について、より全国レベルで国がしっかりまずリードしながらやっていくという、そういう積極的な姿勢というものを私としては期待したい……
【中略】

(質)特別管理産業廃棄物であるフェロシルト自身を、そもそもリサイクル製品にそれ自体を認定していたことが誤りだったんではないかという考えはないんでしょうか。
(答)重金属等が含まれていたりして特別管理産業廃棄物というふうなものになっているものが、本当にそういった重金属なり、あるいは有害物質を完全に取り除く形で、それがリサイクルできるということになりましたら、それはそれで非常にすばらしいことではないかなと、こう思います。今回は全く偽りの申請に基づいて、そういうものであったということでありますが、今後この特別管理産業廃棄物についても、その全体量をどういうふうにやっていくんだという中で、科学技術の発展がそういうものをきれいに除去しながらリサイクルできるものに本当にできるということになれば、それはそれで生かしていったらいいと思いますね。ただ今回こういうふうなことがありますと、まだそういう技術が確立されていないのか、あるいは国民から見て安心を与えるほどの根拠が、今回のこういう事件で崩れてきているというような気もしますね。非常に大事な観点だと思います。

(質)県の外郭団体の環境保全事業団の方にこれまで石原産業の非常勤の方が理事として就いていらっしゃったという事実が出る中で、それについて知事の受け止め方はどうでしょうか。
(答)私も新聞で報道されている記事を見まして、私も全く知らなかったものですから、そうかとかいうことで、びっくりしたようなことでございます。今回こういう大きな事態になっていることでありますから、結果的には余計好ましくない話題だなと、こういうふうには思いました。

(質)好ましくないも濃度があるんですけども、疑惑はどうですか。理事が圧力を掛けて認定させたとか、そういう疑惑はお考えになられますか。
(答)そういう疑いがあるということならば、当然捜査の中で取り上げられるものだと、こう思っております。私自身はそういう報告は受けておりません。
【中略】
(質)県の環境保全事業団の理事に石原産業の工場長が歴代就いた問題で、今回フェロシルトの撤去先の1つとして、環境保全事業団の三田の最終処分場が入っているんですけども、そうするとそのニュースを、歴代の理事長の話と、環境保全事業団にフェロシルトを受け入れるという話を知ると、石原産業のための最終処分場の確保だったんではないかということを疑う県民の人もいると思うんですけども、それについてはどういうふうに?
(答)内部の事情等、私は分かりませんので答えられないですけどね。分かりません。

(質)先日のフェロシルト問題検討委員会の和歌山大学教授の座長が、社長等と会社側の「最初から六価クロムが出るとは知らなかった」というようなスタンスに対して、化学者であれば、技術者であればクロム成分を含む鉱石を使っているんだから、六価クロムが出ることは予見できたはずだと。それを知らないわけはないと、会社の社長であればなおさらであると、知っておく必要があったということで、だから産廃と言わざるを得ないだろうというようなニュアンスの発言をされました。それはそれで石原産業に対する座長の思いなんでしょうけども、県側として、例えばこの間、元年頃に科学技術振興センターがフェロシルトの前身のアイアンクレーを共同研究していて、何とか産廃を土壌埋め戻し材とか、そういうリサイクル製品として利用できないかという研究成果を頭書きで県をあげて研究したと、提案すると。魚礁に使えないかとか、土壌埋め戻し材に使えないかとかいうぐらいの、県としてもそういう動きを持っていたんですけども、事程左様にアイアンクレーとか、フェロシルトの危険性を県も科学者であるならば認知して予見するべきであったんではないですか、その辺はいかがですか。
(答)一連の県の関わりについても捜査の中でもいろいろと対象になっているでしょうし、それから私どもの認定制度は今検討しているところです。まだ全く私のところへ報告が上がる状況にもなっておりません。それからフェロシルト検討委員会についても今新聞記事で伝えられているような、そういったことしか分かっておりません。今後そういった県民のいろんな疑心を持っていただいているようなことにも答えていけるように、しっかり真相究明を警察にも期待してますし、私どもも努めてまいりたいと、こういうふうに思っています。

(質)では逆に県はアイアンクレーを何とか再利用できないかと共同研究してきたという事実は確実なんですけども、六価クロムが出るとは分からなかったけれども、県として何とか再利用したいという気運があって、それがリサイクル製品認定時にその圧力が働いて認定してしまったというようなことはないですか
(答)そういう話もまだきちんと報告も受けておりませんし、一定の検証をしていく中で報告あることをしっかり受けて、その上で判断していきたいと、こう思います。

(質)推し量るに、例えば元年の頃の資料なんてないから、担当者のレベルでもなかったから資料が出てきたことに驚きがあったみたいなんですけども、事程左様に科学技術振興センターが研究していたアイアンクレーの問題が県全体の共通認識としてなっていないと。県の幹部の共通認識になってない、その辺の問題はどうですか。
(答)ちょっと、そういう関係も状況が分かりません。
【以下略】

■徹底的に「しらぬ。存ぜぬ」の一点ばり。「ただ、監督不行き届きの責任は感じる」という姿勢で、官僚組織の長としては、こういうセリフしか はけないのだろううが、だれも信じないだろう。■石原産業という東証一部上場の大企業(しかも、その筆頭株主は三井物産だとか)が、実質「アウトロー」組織でその暗躍を 黙認するというより、かなり手段化する制度化が 30年間つづいたと、うたがう方が 理解しやすい。■疑念をはらすのは、行政当局の責任だ。「うたがわしきは被告人に有利に」の刑事訴訟の原則はあてはまらない。

■ちなみに、一連の事件の構図を、某日記(1か月ちょっとまえ)は、つぎのように推定。■実に明快。

この犯罪が起きるまでの一連の流れを整理してみました
 廃物利用 → 三重県産業廃棄物税導入 → 収益悪化 → 改良に失敗 → 犯罪に邁進
 捨て屋と手を組む → 飛ぶように売れる → 調子に乗って色々混ぜてバラ撒く
 三重県リサイクル認定 → さらに売れる → 改良品と称してさらに混ぜる
 住民が察知して動く → 行政は無視 → 政党も動く → 少しバレた
 ヤバイので製造中止 → 100億円で自主回収発表 → 行政が有害物質検出
 行政が委員会設置 → 虚偽回答 → マスコミが嗅ぎ回る → 機密文書が漏れた
 社内で収拾策練る → ごめんなさい副工場長でした → 誰も信じない ← いまここ