■先日、『沖縄は基地を拒絶する』の紹介文をかいたが、その翌日の『朝日新聞』の社説はひどかった〔「普天間移設 沖縄をどう説得するのか」〕。b81cc81d.jpg
maxi さんが、批判するとおりだ。
 朝日新聞は、先日(2005.11.22)の五百旗頭真・神戸大教授を起用した記事といい、かなり、視点がぼけだしたようだ。
 地の色つきは社説の引用です。
引用をアオに改編:ハラナ〕

 米軍の普天間飛行場を名護市の辺野古崎へ移すという日米両政府の中間報告に対し、沖縄県議会は反対する意見書を全会一致で可決した。
 稲嶺恵一知事はすでに「過去に議論して消えた案であり、絶対に容認できない」と態度を明らかにしている。そして、県議会の超党派の表明である。来年3月の最終報告までに政府が地元を説得するのはいっそう難しくなった。


沖縄の私たちは説得に応じなければいけないのでしょうか。
説得すべきはアメリカ国民と日本国民です。


■そのとおりだ。■朝日の編集委員は、なにをカンちがいしているのだろう。

 政府は米軍の削減や基地の集約化とともに、手厚い地域振興策で地元を説得するつもりだ。しかし、それで積もりに積もった不信感をぬぐえるだろうか。

 ほんとに有効な「手厚い地域振興策」が採られていたら、基地に頼らない沖縄になっていたはずだ。豊かな自然を残している泡瀬(あわせ)干潟の浚渫と埋め立てが日本政府の手で進められている。
 このような自然を壊す振興策しか日本政府は持ち合わせていない。


■沖縄の悲劇は、こういった デタラメな「宗主国」の 「ほどこし」に「期待」するほかないと、おもいこまされた人間が大量に存在するところにある。■沖縄戦の賠償と米軍基地集中の賠償が、ちゃんとなされねばならない。軍属あつかいによる補償とか軍用地代のしはらいとか、地域格差をうめるための公共事業といった、でまかせの「補償」じゃなくて。


 先月、防衛庁長官や外相が沖縄を訪れ、中間報告への理解を求めた。沖縄への説得は始まったばかりだ。
 それなのに、移設先の海の埋め立て権限を知事から取り上げる特別立法の構想が政府・与党の間に浮かんでいる。知事の了承がなくても工事できるようにするためだ。これでは沖縄の人たちの気持ちを逆なでするだけだろう。


 沖縄への説得が始まったばかりだから、移設先の海の埋め立て権限を知事から取り上げる特別立法をしてはいけない。と社説氏は言っている。そうです。特別立法はいけないのです。
 しかし、先にも書いたが、沖縄に対する説得は方向が違いますよ。

■そのとおり。■大体、「特別立法」を批判するのに、「これでは沖縄の人たちの気持ちを逆なでするだけだろう」といった、まわりくどい いいかたを、なんでするのだろう。■毎回くりかえされていることではあるが、米軍基地が集中する沖縄を「ねらいうち」にする、違憲立法なのだから、それを直言すべきだ。


 アメリカ政府に「沖縄の人たちは基地の新設を望んでいないので、今回の辺野古は断念して、普天間を米国に持ち帰ってくれ」と説得するのがいいのです。

 あるいは日本国民に「沖縄の人たちは基地の新設を望んでいないので、防衛庁長官の出身地に基地を新設しよう」と額賀さんの出身地の人たちを説得すべきなのです。

■ハラナも、何度もくりかえし、のべてきた。安保体制に反対せずに、「これ以上の負担はムリです」の一点ばりの、「本土」自治体。そこの選挙民にウケがわるい、基地うけいれは絶対に、くちにしない代議士。■どこが、公僕? これこそ、単なる地域エゴの代表じゃないか? ■「沖縄はタイヘンだ」と、くちばかりの「同情」をくりかえす偽善は、もうやめて、「みんなで分担しましょう」「米軍にひきあげてもらいましょう」という議論に、なぜむかわない?


 結びは小泉首相に次のように注文をつけている。

まずは小泉首相が自ら説明を尽くし、もつれた糸を解きほぐす努力をするしかあるまい。

 説明責任を言うのはいいが、説得先を間違えて説明されてもなぁ、沖縄に「受け入れ責任」が移る?。
 アメリカに説明を尽くし、日本国民に説明を尽くしてくれよ。


■maxi さんの引用とダブるが、あえて全文転載しよう。■そのうち、ネット上では、よめなくなっちゃうからね。■これも、ホントは、実際にうちこむとか、写経にあたいする、偽善的作文だね。防衛施設庁や国会議員の政策秘書あたりが、こういった芸当をコピーしはじめたら、どうしよう。■単なる皮肉じゃなく、本気でそう心配するよ。エセ・インテリである『朝日』読者層の大半が、この程度の社説で、なっとくしてしまうといった 現実をかみしめるためにもね。


普天間移設 沖縄をどう説得するのか」2005/12/25

 米軍の普天間飛行場を名護市の辺野古崎へ移すという日米両政府の中間報告に対し、沖縄県議会は反対する意見書を全会一致で可決した。
 稲嶺恵一知事はすでに「過去に議論して消えた案であり、絶対に容認できない」と態度を明らかにしている。そして、県議会の超党派の表明である。来年3月の最終報告までに政府が地元を説得するのはいっそう難しくなった
 意見書には当初、自民党の一部が抵抗した。政府との関係が悪くなるのを恐れてのことだ。結局、与野党がまとまったのは、地元の頭越しに米国と合意した政府への強い不満があるからだ。
 政府は米軍の削減や基地の集約化とともに、手厚い地域振興策で地元を説得するつもりだ。しかし、それで積もりに積もった不信感をぬぐえるだろうか。
 小泉首相は昨年10月、「沖縄の基地負担の軽減は重い課題だ」と述べ、米軍基地を本土に移すことに取り組む姿勢を見せた。首相が基地を減らしてくれる。そう期待した沖縄県民は少なくない。
 しかし、その後、首相が県外移設の道を積極的に探った形跡はない
 米国との交渉にあたった大野功統・前防衛庁長官は、県外移設について日米間で突っこんだ議論をしなかった、と最近になって明かした。町村信孝・前外相はすかさず大野発言を否定したが、それで決着したわけではない。
 少なくとも結果を見れば、首相の言葉は単なるリップサービスだったと沖縄の人たちに思われるだろう
 もうひとつ気になるのは、辺野古崎への移設が本土も含めた米軍基地の再編とセットになっていることだ。移設に反対すれば、沖縄の海兵隊削減や本土の基地の再編もつぶれる仕掛けになっている
 これは沖縄に対する「脅し」ではないのか。そう言って地元は反発している。
 朝日新聞と沖縄タイムスの共同世論調査で、辺野古崎への移設には沖縄県民の72%が反対した。反対のうち、米国への移設を望む人が84%を占めた。
 同じ世論調査で、基地が沖縄の経済に「大いに役立っている」「少しは役立っている」と答えた人が合わせて62%だった。基地をなくしたいと願う一方で、基地に依存せざるをえない。沖縄の苦悩がにじみ出た数字とも言える
 先月、防衛庁長官や外相が沖縄を訪れ、中間報告への理解を求めた。沖縄への説得は始まったばかりだ
 それなのに、移設先の海の埋め立て権限を知事から取り上げる特別立法の構想が政府・与党の間に浮かんでいる。知事の了承がなくても工事できるようにするためだ。これでは沖縄の人たちの気持ちを逆なでするだけだろう
 来月には名護市長選がある。すでに立候補を表明している3氏は現在の辺野古崎案に反対することでは一致している。
 まずは小泉首相が自ら説明を尽くし、もつれた糸を解きほぐす努力をするしかあるまい


■ちなみに、五百旗頭真 先生は、リッパな政治学者ってことになっているが、「終戦」への位置づけなどをふくめても、所詮体制派教授って印象がぬぐえない。
■maxi さん。『朝日』に期待するのは、やめましょうや(笑)。いくら『沖縄タイムス』の僚友だからって、所詮は「本土」の商業メディアのひとつに すぎないし、産経あたりには さすがに たえられない(笑)、擬似インテリ層という マーケットに特化した媒体なんですよ。■したがって、最近「かなり、視点がぼけだした」んじゃなくて、これまでも、そして これからも おそらく、偽善メディアの代表なんです。■以前も、地元紙に信頼がおけないんで、消去法で『朝日』を購読しつづけていると、なさけない はなしをかきましたが、軍事体制批判の質・量という点にかぎっていえば、『朝日』『毎日』は、『沖縄タイムス』『琉球新報』の、あしもとにもおよばないじゃありませんか?