■吉川みつこ さんの日記から、転載。

アイアンクレー埋め立て現場に行ってきました


 四日市市が、石原産業の酸化チタン廃棄物「アイアンクレー」の埋立について発表するというので、市民活動の仲間たちと一緒に6カ所の現場を訪れました。

 最初に行ったのは、もう何度も訪れている吉崎海岸の「衛生センター」。この敷地の下には、アイアンクレーが埋め立てられており、あちこちで表面にその姿が確認できました。放射線量は、前回同様、1μSv/hを越え、この数値は、放射能問題で活動している人たちが「測定したら避難する」と決めている数値だそうです。

 その次に行ったのは、すぐ近くのグランド。その上で、少年達が野球を楽しんでいました。アイアンクレー埋立現場には、既に住宅も建っており、その近くの空き地では、アイアンクレーがむき出しになっていました。ちょうど、地域の方が通りかかり、話しを聞くことができましたが、市からの説明会は、区長さんと副区長さんだけが対象。放射能の話しは全くなかったとのこと。安全だとの説明のみ。フッ素はでているそうで、アイアンクレーの成分については、これから調査すると説明があったとのこと。

 正規(?)のにフェロシルトであっても六価クロムが生成されるのですから、私は、化学についての知識はありませんが、フェロシルトと同じ原料が含まれているアイアンクレーなら、六価クロムの問題があるでしょ?と思うのですが、どうなんでしょう?フェロシルトも、調査する場所で検出値に大きな差がありました。きちんとした調査が必要です。

 でも、三重県にどれくらいの現場があるのでしょう・・・。

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■まず、フェロシルトとアイアンクレーと、六価クロムの関係性について、新聞紙上にながれた代表例。

アイアンクレー チタン鉱石から酸化チタンを取り出した後に残る汚泥と廃液を混ぜて固めた産業廃棄物。ケイ酸、アルミナが主成分で、鉛、ヒ素、クロムなどの有害物質が含まれている。酸化チタンは自動車や家電製品などの塗料に使われる。
「フェロシルト原料有害物質 38万トン四日市で投棄」2006/01/01 読売新聞

「アイアンクレイは酸化チタンの製造過程で出る汚泥で、六価クロムなどの重金属を含む。」(「石原産業が産廃38万トン投棄 フェロシルトの原料」(共同通信,2006/01/01,21時39分更新


■でもって、専門家による、詳細な説明(河田昌東「フェロシルトに含まれる6価クロムの生成原因について 」)によれば、「チタン原料鉱石は粉砕され、約300℃に加熱された濃硫酸で抽出される」。「熱濃硫酸抽出の際の不溶解成分がアイアンクレーと呼ばれ産業廃棄物として処分されている。一方、溶解成分には……チタンがTiOSO4の形で溶解抽出され、同時に多量の鉄はFeSO4(硫酸第一鉄)の形で抽出される。この抽出物は冷却・静置によって硫酸第一鉄がFeSO4・7H2Oの形で析出・結晶化し、製品として利用される。その濾液は濃縮後、加水分解され酸化チタンTiO2・nH2Oが分離回収される。その過程で排出される廃硫酸がフェロシルトの原料となる。この廃硫酸はその後、炭酸カルシウム(CaCO3)+酸素(O2)、又は消石灰(Ca(OH)2)+酸素(O2)によって中和・酸化される

■しろうとには、化学的な加工過程の意義が「ブラックボックス」のままだが、チタン鉱石の 加熱された条件での濃硫酸抽出で、とけなかったものが「アイアンクレー」、とけたものから酸化チタンが回収された、のこりカス=廃硫酸を炭酸カルシウムないし消石灰で中和・酸化して、無毒化しようとしたものがフェロシルトらしい。■両者は全然別系統らしいが、「濃硫酸抽出で、とけなかったもの」に、いろいろ有害な物質はのこっていることだろう。

■この専門家による六価クロム生成過程と検出値のバラつきの原因推定によれば、「この中和・酸化工程自体が6価クロム含量のばらつきの原因でもある。即ち、上記の反応で生成した6価クロム化合物……の存在量は、同時に進行する硫酸第一鉄の酸化第二鉄への変換の度合いによって影響を受ける。生成した6価クロムは、還元力の強い第一鉄イオンにより容易に酸化され、3価クロムに還元される。従ってこの「中和・酸化」反応においては、主反応である硫酸の中和に加えて、硫酸第一鉄の硫酸カルシウム(石膏)及び酸化第二鉄への変換と、3価クロムの6価クロムへの変換が同時進行することになる。反応が不十分であれば毒物の硫酸第一鉄が残留するが6価クロムは3価クロムになり、反応が過度に進めば硫酸第一鉄は無害な酸化第二鉄に変わるが6価クロムは残留する、というきわどいバランスの上に成り立っていると思われる。このことは、三重県が行った実験で6価クロム濃度がPHと硫酸第一鉄の量に依存する、という結果が得られていることからも推察される。これが、フェロシルトの製品の品質のばらつきにつながり、実際に投棄された場所毎に6価クロムの検出にばらつきが出る原因と考えられる。
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■つまり、硫酸の中和に並行して、硫酸第一鉄(有毒)→酸化第二鉄と 3価クロム(弱毒)→6価クロム(有毒)という化学変化がおきる。「反応が不十分であれば毒物の硫酸第一鉄が残留」「過度に進めば……6価クロムは残留」ということで、毒物である「硫酸第一鉄」「6価クロム」双方が残留しないのは、「きわどいバランス」がたまたま成立したときだけ。それがくずれて、反応の過不足が生じれば、どちらかの有害物質が発生するってことなんだろう。
【以上、『れんげ通信 放射能のゴミはいらない! 市民ネット・岐阜のホーム・ページ』の「フェロシルト資料集」から】

■河田先生、このレポートでは、放射性物質問題については禁欲しているが、「避難」にあたいする数値が実測値ででているなら、問答無用だろう。■いずれにせよ、河田先生、「三重県は6価クロムの存在原因について解明中であるとし、石原産業が三重県のリサイクル製品の許可申請時と異なった原料を混入したことが原因であるかのような主張をしている」が、「石原産業がフェロシルト製造を企画した時点で科学的には予見出来たことであり、リサイクル製品申請を受けた三重県の専門家会議においても、当然予見できたはずである」と、する。
■ハラナの記憶では、三重県、反論できていないはず。


■ちなみに、きょうもフェロシルト 「Wikipedia」にありながら検索できず石原産業間接的にしか検索できないまま