■インターネット新聞『JANJAN』にきのうのった 比嘉康文さんの記事、「辺野古移設、じつは巨大な米軍基地建設」〔2006/06/21〕の転載。■リンクをかってに追加。


-------------------------------------------
 慰霊の日(6月23日)を前に、名護市瀬嵩(せだけ)子ども会(渡具知武清(とぐち たけきよ)会長)は16日午後7時から瀬嵩公民館で平和学習会(講演会)を開き、米海兵隊基地・普天間飛行場の現状と辺野古移設について学んだ。

 辺野古移設の問題が起こって以来、反対派への締め付けがきびしくなっているが、今回は例年開いてきた沖縄戦についての平和学習会の一環として講演会が実現した。会場には児童を連れて父母たち60人が参加、二人の講師の話を熱心に聞いていた。
 渡具知会長は「これまで沖縄戦に関しての平和学習を行ってきたが、戦争をするための基地建設との矛盾を子どもたちにどう教えるかに親達は悩んできた。普天間飛行場の実情と辺野古への移設についてお二人の先生方から学んでもらいたい」とあいさつした。講師は宜野湾市基地政策室の山内繁雄(やまうち しげお)次長と建築家で市民運動家の真喜志好一(まきし よしかず)氏。

 山内次長は、沖縄国際大学への米軍ヘリコプター墜落事故についてビデオで紹介したあと、普天間飛行場の実態について説明した。その中で「米軍のヘリ訓練は滑走路に降りてすぐに飛び上がる“タッチ エンド ゴー”が主である。1日に150回以上の飛行訓練が昼夜の別なく行われ、市民から騒音に対する苦情は絶えない。1機での訓練では5分ごとに、2機では2分30秒ごとに、3機では30秒ごとに住宅の上を飛んでいる。1996年に騒音協定を結んだが、一度も守られたことがない」と強調した。

 真喜志さんは「辺野古に造ろうとしている基地は単なるヘリコプター基地ではない。40年前のベトナム戦争当時に計画された軍港と滑走路を備えた基地建設が、そのまま実現しようとしている。普天間飛行場の危険性を煽り立て、ヘリ基地をつくるように見せかけて、実はエンタープライズ級の軍艦が横付けできる軍港と飛行場が一体化した巨大な米軍基地建設である。しかも墜落事故が絶えず、欠陥機と言われているオスプレイの配備を計画している」と指摘した。

 辺野古基地ができた場合、瀬嵩のすぐ目の前に位置し、もっとも騒音被害が受けやすい集落。90世帯150人が生活している。ふたりの話を聞いた父兄は「基地ができると、たいへんな事になる。命を危険にさらしてまで、振興費は必要ない」と話していた。また、山内次長は「普天間飛行場はグアムかハワイに移転させるのが宜野湾市のねらいであり、辺野古への移設ではない」と最後に述べた。


(比嘉康文)

     ◇

米軍再編、おもな関連記事
横須賀:原子力空母の母港化(田口汎)2006/06/16
広島県西部から、米軍再編最終合意に抗議(さとうしゅういち)2006/06/16

-------------------------------------------
■また「慰霊の日」がやってくる。■この沖縄だけの休日がなにを意味するのか、日本人の大半がしらないというもの、まったくすごいはなしだ。


【関連サイト】
沖縄・辺野古海上基地の問題を中心に maxi's_page
沖縄の自立解放に連帯する風游サイト!
日本国民に告ぐ。沖縄県民斯く戦えり
沖縄情報センター
沖縄タイムス 特集 基地と沖縄