■先日8月14日、カマヤン氏が、
「安倍晋三人気」なんてものは、ない。 という痛烈な文章を書いた。


テレビと新聞では「国民的人気」という無意味な枕詞をなぜか必ずつけることになっている安倍晋三だが、なぜそんな無意味な枕詞をつける約束になっているのか理解不能だが、「安倍晋三人気」なんていうものはそもそもの初めから捏造であり実体のないものだと私は考える。

安倍晋三を「売り出す」ための、国民からは見えないところで開始されたキャンペーンがあり、そこで「国民的人気」という枕詞が選択されたのだろうと推測する。新聞とテレビで連呼すれば同調圧力によって、ありもしない「人気」があるかのように仕立てることができるはずだ、という設計者の意図によると思われる。

「しかし『次の首相候補』アンケートで、常に安倍晋三がトップにくるではないか」という反論が予想できるが、「次の首相候補」アンケートで名前が挙がる政治家とは、テレビで名前が連呼される回数の多い政治家、テレビで取り扱われる回数の多い政治家を示す指標にすぎず、「首相としての能力に期待する」指標では全くない。これは自由党時代の小沢一郎が実力以上にテレビで扱われる回数が多かったがために議席数には全く見合わないのに「次の首相候補」で名前が挙がったのと同じカラクリである。「次の首相候補」アンケート結果は「何回テレビでその政治家の名前が扱われたか」を示しているにすぎない。小沢一郎や石原慎太郎もその実力に見合わずえらくテレビで特別扱いされていたが、安倍晋三の特別扱いぶりは別格だ。そして奇怪なことに、テレビで特別扱いされるこれらの人物は決まって能力値は実際には低い。したがって彼らのスポンサーのプッシュ度合いが示されていると考えるべきだろう。安倍晋三の場合だとウシオ電機か。なぜウシオ電機がそんなにテレビを操作できるのかはよく分からないが。
「安倍氏を首相に」53% 本社世論調査
2006年08月23日00時37分(asahi.com)
 麻生外相が自民党総裁選への立候補を正式に表明し、安倍官房長官、谷垣財務相の3人で争う構図が固まったことを受け、朝日新聞社は21日夜から22日にかけて緊急の全国世論調査(電話)を実施した。次の首相にふさわしい人は安倍氏が53%で、麻生氏14%、谷垣氏10%を引き離した。小泉首相の8月15日の参拝で注目を集める次の首相の靖国神社参拝については、「しない方がよい」が47%と「する方がよい」の31%を上回った。
首相の靖国参拝への見方は…  次の首相は、麻生、安倍、谷垣の3氏と「そのほかの人」の四つの選択肢から選んでもらった。自民支持層と小泉内閣支持層をみると安倍氏の支持は7割にのぼる
 総裁選で一番議論してほしいことは「経済的な格差の是正」が32%で最多、「消費税のあり方」29%が続いた。以下、「アジア外交」15%、「地方の活性化策」12%、「憲法改正」7%の順だった。しかし、総裁選で政策をめぐる議論に「期待できそう」は24%止まり。「期待できそうにない」が60%にのぼり、安倍氏の独走でしらけムードも漂う
 小泉首相の「8・15参拝」は「よかった」49%、「するべきではなかった」37%で肯定的な見方が多いが、次の首相の靖国参拝となると一転、反対が増える。

 次の首相の参拝反対は7月調査の60%より少ないものの、引き続き多数で、小泉首相の参拝が「よかった」という人でも2割弱が反対と答えた。次の首相に安倍氏を選んだ人では賛成(43%)が反対(37%)を上回った。一方、麻生氏を挙げる人は反対が49%、谷垣氏という人でも反対が75%と厳しい見方が多かった。

 自身の靖国参拝について明言を避ける安倍氏の姿勢を「評価する」は32%にとどまり、「評価しない」が54%と上回った。これに対し、靖国神社の非宗教法人化を軸にした「新提案」を発表した麻生氏、当面は参拝を控えると言う谷垣氏の姿勢は5割が「評価する」と答えた。
 総裁選で靖国問題を議論する必要があるかどうかでは「必要はない」は49%、「必要がある」は45%だった。
 次の首相の靖国参拝が日本のアジア外交に「悪い影響を与える」という人は64%。また、靖国神社にA級戦犯がまつられていることに「抵抗を感じない」は47%、「感じる」は41%だった。
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 〈調査方法〉 21、22の両日、全国の有権者を対象に「朝日RDD」方式で実施。対象者の選び方は無作為3段抽出法。有効回答は836人、回答率は53%

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以前もかいたとおり、電話による調査は、ものすごい問題がある。
■?いかにみかけ上 統計学的に客観的なサンプリングであろうと、電話で朝日新聞からのアンケートだとことわったときに、こたえる層、こたえることができる時間的ユトリがある層は、かぎられている。■で、実際半数はこたえていない。こたえていない層も、こたえた層がかたがわりできるような分布をしている保証なんて、どこにもない。
■?うえと関連して、いまどき携帯しかもたない層はもちろん、固定電話をもたずIP電話しかひかない層も急増中だろう。■つまり、かりに回答が7?8わりとたかかったにしろ、サンプリングとして、疑問がのこる。

■何人ものブロガー氏たちが問題視しているとおり、朝日をはじめとするメディアは、「安倍新首相誕生」を既定事項として、その「独走」を印象づけようとしている。「「期待できそうにない」が60%にのぼり、安倍氏の独走でしらけムードも漂う」とか分析してみせるが、そういった雰囲気づくりを、つくったのはメディアではないか?■ひごろ政権に対して批判的なたちばをとることがおおい朝日なども「総動員」体制にくわわっているような印象がぬぐえない。■それは、まるで昨年の「9・11総選挙」=小泉茶番劇場の直前の報道姿勢と酷似している。


■もちろん、皮肉屋さんたちは、もっとうがった痛烈なみとおしをたてている。■超人気ブロガー、きっこさんなどは、日記でつぎのように、こきおろしている。


……このまま、コイズミが、発つ鳥あとを濁しまくりで安倍みたいなバカにバトンタッチしたら、来年の選挙では、自民党は大苦戦することが目に見えてる。

オマケに、もう総理大臣になった気分の安倍は、こんな時期から、「憲法改正」だの「自衛隊の海外派遣の恒久法」だのと、戦争へ向かってマッシグラのトチ狂った発言を連発しちゃってる。さらには、ホニャララ団との癒着、統一協会との癒着、慧光塾(えこうじゅく)との癒着、身内の企業に対するアカラサマな優遇措置など、叩く前からホコリだらけ、スキャンダルまみれの安倍なんか、たとえ総理大臣になったって、アッと言う間に終わりだろう。

そして、「総理大臣がスキャンダルによる辞任」なんていう前代未聞のハレンチパンチが炸裂しちゃったら、亀田のネコパンチよりも破壊力があるから、来年の選挙での自民党の大敗は決定的になる。そんな時に、今回の総裁選で名前と顔を売っといた谷垣や麻生は、他の自民党議員よりも、遥かにユーリ・アルバチャコフ‥‥じゃなくて、遥かに有利になる。だから、そのために、総理大臣になれる可能性なんか1%もないデキレースなのに、谷垣も麻生も、来年のことを見越して、売名のために総裁選に出馬したってワケだ。

ま、総理になる前から、これほどスキャンダルまみれの男も珍しいし、特に、ホニャララ団との癒着に関しては、すでに、多くの記者たちが動かぬ証拠を握ってる。だけど、みんな、今の時期に出してもつまんないし、安部が総理大臣になってから、「現職総理のスキャンダル」として発表すれば、何倍もの報酬を得られるから、ワクワクしながら待ってるってワケだ。どっちにしても、すでにハッキリと証拠があがってる「経歴詐称」だけでも、安倍を辞任させるだけの力があると思うし、ただの水道水をナントカ水とか言って法外な値段で売ってる、悪質極まりない慧光塾の霊感商法の片棒を担いでるのなんかは、どう見たって犯罪だろう。こんな腐りきった犯罪者が、次の総理大臣になるんだから、小沢一郎としては、赤子の手をひねるような総選挙になるんだろうな。
……
次の総理は冥王星」〔2006/08/27〕
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■じゃなにか? 商業紙・週刊誌のたぐいは、みこしのうえに かつぎあげたうえで、まっさかさまに たたきつけるために、さんざん「ホメごろし」ぜめにしているのか(笑)。■ずいぶんと、ひとがわるい。それで、ヤバい方向への改憲やら教育基本法の改悪やらへと暴走したときばあいには、だれが責任とるんだ? 「それも、選挙民の選択=自己責任」ってか?■そのリクツでいえば、ナチスを熱烈支持して、人類史上有数のアホをやらかしたドイツ国民とおなじか……。■あまり、うれしくないシナリオだ。地下活動とか、亡命とかしたかぁないが(笑)。