やせ過ぎ女性の比率の国際比較

 やせ過ぎ女性の比率の国際比較をグラフにした。ここで、やせ過ぎ(痩せすぎ)はBMI(体重?÷身長の二乗?)が18.5未満と定義されている。

 一般には、食料事情もあって、所得(1人当たりGDP)の低い貧困国ではやせ過ぎ女性が多いという傾向がある。
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 特に、パキスタン、バングラデシュといったイスラム国でやせ過ぎ女性が多いことが目立っている。これはこうした国の女性の平均寿命の対男性比が相対的低いこととも関わりがあると思われる(図録1670参照)。

 日本は、12.24%と39カ国中、10位であるが、所得の高い国としては、異例の高さとなっている点が目立っている。国民全体、あるいは女性平均の体型が世界の中でスリムである点では日本と共通の韓国でもやせ過ぎ女性の比率は5.6%とそれほど高くない(図録22202222参照)。
 日本の女性が、若い女性から、どんどん痩せてきた状況については図録2200参照。

 対象国は39カ国であり、やせ過ぎ比率の高い順に、パキスタン、バングラデシュ、ブルキナファソ、ガーナ、フィリピン、タンザニア、マレーシア、ラオス、マダガスカル、日本、キューバ、中国、チャド、エストニア、レソト、ブラジル、韓国、南アフリカ、スイス、カナダ、モンゴル、スペイン、リトアニア、チェコ、モロッコ、スウェーデン、米国、ポーランド、ノルウェー、ハンガリー、トルコ、英国、ラトビア、カメルーン、クウェート、メキシコ、オーストラリア、アイルランド、クロアチアである。

 なお、最近、ファッションモデルのやせ過ぎが問題となり、やせ過ぎモデルの出場を禁止する措置が欧州で取られている。「マドリード市はスペイン保健省と共に「一般の人がファッションショーを拒食症の増加と結びつけて考えないようにしたい」として、「モデルのボディーマス指数(BMI=体重を身長の2乗で割った比率)は最低18以上」と規定し、それ未満のやせ過ぎたモデルのショー出場を禁じた。少なくとも数人が該当し「失業の危機」と訴えている。」(毎日新聞HP20060916)パリのオートクチュール連盟はこれに反対しているが、欧州の他のファッションショーにも波及する動きがある。

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■「カモシカのような足」と、ほっそりした美脚をほめることはおおいが、実際に「カモシカか?」とおもわせるような、不安にさせるヤセ型の女性はすくなくない。■やはり、肥満度指数が18代以下のヤセ気味が人口の12%以上もしめるというのは、8人にひとりぐらいが相当するわけで、欧米や韓国の2?3倍の比率というのは、おおすぎるのではないか?■その一部は、体質ではなくて、摂食障害の一種である拒食症による体形だとおもわれる。「精神神経疾患の中では、致死率が最も高い疾患のなかのひとつであり、最終的な致死率は5%-20%程度である。主な死因は、極度の低栄養による感染症や不整脈の併発である」というのは、みのがせる確率とはいえないだろう。
■ファッション界では、「あるくマネキン」として、ヤセ型の女性モデルは、かかせないのだろうが、運動選手が超健康体ではなく、一種の病的身体であるように、ファッションモデルやその延長線上の、わかてタレントを美の標準とみなすような風潮は実に危険で不健康だとおもう。■オトコたちの視線を意識して豊満な肉体をめざす必要などないが、同性同士のはりあいというか、歯止めのない「痩身」ブームは集団ヒステリーというべき、社会病理ではないか?■それは、美容外科や薬剤・食品メーカーやあやしげな業者など「コンプレックス産業」の暗躍する世界そのものだとおもう。■「スリムになる」といううたい文句の宣伝チラシは、毎週のように新聞おりこみにはいってくるし、女性週刊誌などを中心のその広告の量はハンパではないからだ。■しかも、それらの「科学的根拠」は、基本的にインチキであり、科学的思考になれていない大衆を集団催眠にかける詐欺的な論理がまかりとおっている。■厚生労働省など管轄官庁も、「死傷者さえでなければ、放置」といった方針としかみえない。

■オヤジたちの、たるんだ精神を象徴する、たるみきった胴体は、たしかにみぐるしい(笑)。■それだけでなく、成人病のリスクを確実にたかめていることだろう。■しかし、わかさを象徴する体形を重視するあまり、わかわかしい健康美をそこない、しかも実際に健康状態を害するとなれば、それは精神のやまいにほかならず、それが大量発生すること、それが異常視されない風潮は実に危険だ。■拒食症でわかくしていのちをおとすより、肥満によって中高年で病死する方がずっとマシだろう。そうかんがえない価値観が支配的だろう現在をかんがえるがゆえに、あえて主張したい。
■差別発言スレスレであることを自覚しつつ、あえていおう。「スリムになりたいあまり、ヤセぎすの女性よりも、ぽちゃぽちゃっとした体形の方があきらかに魅力的だ」と。「それは、ハラナの個人的趣味」といわれようと、あえて強調しておこう。■もちろん、拒食症にはしらねばならない心理的要因が、ほかにあるのだろうけど、「やせればうつくしくなれる」という幻想からのがれて、正気の世界にもどってきてほしい。


●「痩せ過ぎモデルのファッションシー出演禁止