■ましこ・ひでのり編著『ことば/権力/差別』〔三元社〕がでた。副題は「言語権からみた情報弱者の解放」。c613f3c7.jpg


■おびコピーは、「少数者/情報弱者の言語権とはなにか。はなしことば/かきことばとしての現代標準日本語の支配的現状に疑問をもたない多数派日本人と、その社会的基盤に知識社会学的再検討をくわえる。
自明性のもつ権力性・差別性に社会学/社会言語学から根源的異議をつきつける注目すべき論集。
」。■といっても、肝心の版元 三元社が新刊案内をだしていない(笑)。■いまのところは、喜久屋書店 セブンアンドワイ bk1(ビーケーワン) amazon かな。
■毎度、目次をあげておこうね。

はじめに ことば/権力/差別をとうこと(ましこ・ひでのり
第1章 エスノメソドロジーから見た「言語問題」(山田富秋
第2章 言語権と人権・平等(渋谷謙次郎
第3章 言語権の社会学的意義(ましこ・ひでのり)
第4章 「言語=通貨」論再考
―地域通貨論が言語の経済学に問いかけること(木村護郎クリストフ
第5章 言語権から計画言語へ(かどや・ひでのり
第6章 漢字という障害(あべ・やすし
第7章 ポライトネス研究における自明性の破壊にむけて(山下 仁
第8章 差別論をかたることば
―『女性学年報』のこころみを例に(糸魚川美樹
第9章 聾教育という空間(金澤貴之
第10章 言語政策から言語権政策へ―カタルーニャの言語政策を事例として(塚原信行
おわりに―ことばにまつわる諸矛盾からの解放をもとめて(ましこ)
執筆者紹介


■これは、日本解放社会学会創立20周年記念叢書のシリーズの1冊なのだが、法学者・歴史学者を本職とする各1名はともかく、言語研究者が5人。社会学専攻と自称するかどうかは別として、広義の社会学研究者も4人。総計が10名をこえるのは、複数の専攻をもっているからだ。■ま、雑誌『社会言語学』関係者8名、『ことばと社会』関係者5名、解放社会学会所属の狭義の社会学者3名という陣容からすると、編者のましこ氏が社会言語学系の研究者の論考をかきあつめて、解放社会学会の企画におしこんだという色彩が(笑)。
■キイワードは、「言語権」「障害学」「情報弱者」あたりか?■英語帝国主義批判を展開するエスペランティスト、漢字表記の機能不全や差別性を批判する論者などが、めだつ。■社会言語学に関心のない一般読者は、5章・6章を図書館でよめばいいんじゃないか? でも、英語教育関係者は3?5章、国語教育・日本語教育関係者は3章・6章、障害児教育関係者は3章・6章・9章あたりをよんでおかないと、時代にとりのこされるとおもう。
■言語学に関心があって、少数言語とか危機言語に関心のある層には、4章・5章・10章、差別問題をかんがえる層には、5章・6章・8章、ひろく教育問題をかんがえたいひとは、全部?(笑)

■具体的な論評は、hituzi、こと あべ・やすし氏がおこなうはず。



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