■これも、労働問題ネタ。■『静岡新聞』から(固有名詞をふせる)。

過労運転命令で逮捕 
焼津の運送会社元配車係
2007/03/29
 東京都大田区で昨年11月に起きた5人死傷の玉突き事故で、警視庁交通捜査課は29日、事故を起こしたトラック運転手(21)に休みを取らせないまま運転を命じた道交法違反(過労運転下命)の疑いで、●●市●●の運送会社社員で元配車係の男(27)を逮捕した。
 法人としての同社も同じ容疑で書類送検する方針。
 事故は昨年11月22日午後3時25分ごろ、大田区の国道トンネル内で発生。●●運送の居眠り運転のトラックが渋滞に突っ込み、タクシー運転手=当時(45)=ら2人が死亡。3人が1―3週間のけがを負った。
 調べでは、容疑者の男は同21日夕、前日朝から配達に従事していたトラック運転手が過労状態であることを認識しながら運転を命令した疑い。任意の事情聴取に「過労の認識はあったが、代わりの運転手を手配できなかった」と話していたという。同容疑者は、事故後に配置換えされた。
 運転手は当時、入社2カ月目で、事故直前の1カ月間の休みはわずか1日。事故を起こすまでの約2日間は車内で約8時間の仮眠を取っただけだったという。
 運転手は業務上過失致死傷罪で起訴され、懲役4年6月の判決を受けた。


過労運転命令で逮捕へ 運送会社の配車係
03/29 10:24

 東京都大田区で昨年11月に起きた5人死傷の玉突き事故で、警視庁交通捜査課は29日、事故を起こしたトラック運転手(21)に休みを取らせないまま運転を命じていた道交法違反(過労運転下命)の疑いで、運送会社「●●運送」(静岡県●●市)の元配車係、●●●●容疑者(27)=●●市●●●=を逮捕した。
 事故は昨年11月22日午後3時25分ごろ、東京都大田区の国道トンネル内で発生。●●運送のトラックが渋滞の最後尾に突っ込み東京都足立区のタクシー運転手=当時(45)=ら2人が死亡、3人が負傷した。
 運転手は事故を起こすまでの約1カ月の間、休みは1日だけで、直前の2日間も仮眠は計8時間しか取っていなかったという。
 調べでは、橋本容疑者は、昨年11月21日、運転手が十分な休息時間を取っていないのを知りながら、川崎市内などへ運転することを指示し、居眠り運転をさせた疑い。

---------------------------------------------
■死傷者=被害者のみなさんにとっては、どうでもいい要素にみえるかもしれないが、運転手も配車係も、「やりくてやっていたこと」ではないはず。■ある意味、ふたりとも運送会社の被害者だとおもう。「代わりの運転手を手配」ないような運送会社にしか、つとめられなかったという悲劇の宿命的結果だろう。
■一方、そういった運送会社にムリをいわせているのは、大手企業であり、われわれ消費者であることも、わすれてはなるまい。■運送会社の社長あたりを、極悪非道の搾取者にしたてあげたって、そういった無理難題を要求しているのが、この生産・消費社会だってことを、肝に銘じないと。
■運転手と配送係の個人的責任にして、懲役刑をくらわせれば、一件落着みたいな発想でわすれされば、また同類の事故がくりかえされるはずだ。■「寝不足でトラック事故」って事件、何度みみにしただろう。

■被害者はもちろん、わかい加害者たちの今後の人生は、どうなるんだ?