■またまた、『低気温のエクスタシーbyはなゆー』から興味ぶかい記事2本。■太字は、「はなゆー」氏による引用。それ以外は「はなゆー」氏のコメントおよびリンク。

●「石原慎太郎氏圧勝をうけて論客「佐藤巧」氏のコメント

阿修羅掲示板の切れ者論客「佐藤巧」氏のコメント。なかなか鋭いところを突いているものと思われる。

カリスマ性のある候補を擁立して、発展途上国っぽい選挙戦に持ち込むというのはたしかに一策であろう。
          ↓
http://www.asyura2.com/07/dispute25/msg/471.html

小泉の大勝、石原の圧勝を続けて見せられると、そこに共通しているのは協力(原文ママ)なリーダーシップ、父性といったものではないかと感じています。それは「優しい笑顔」の吉田氏にも「フェミニズム系」浅野氏にも全くみられないものです。

確かに阿修羅的観点からみればそれは「独裁的」という言葉にすぎないのでしょうが、仮にワヤクチャさんの言う通り、政策そのものでの勝負よりも有権者が求めているものを見極めるという戦略が有効であるというのならば、カリスマ性のある候補をたてるという以外に有効な手だてがない気がします。
共産党だからという理由で政策の中身を評価してもらえない候補や「市民が担ぎ上げた」といううたい文句でありながら無党派層で石原に負ける候補しか出せなかったという時点で反石原(だけで一括りにしてしまうことには反対ですが)陣営には勝ち目がなかったということでしょう。

父性やリーダーシップ、場合によっては「マッチョ」を前面に出した革新候補というものは出せないものでしょうか。浅野氏を担ぎ上げた「市民団体」の受けは悪いでしょうが、おそらく無党派層の女性も含め、全体的な支持率は今回より上がるのではないかと考えています。


●「東京在住の老人が分析する都知事選での浅野史郎氏の敗因
 ・http://www.asyura2.com/07/senkyo33/msg/136.html
 ・http://homepage.mac.com/naoyuki_hashimoto/iblog/C478131471/E20070408211735/index.html

民主党は本来的に「都市住民政党」であるにかかわらず、都知事選ではどっかのイナカの知事を担ぎ出して「格差是正」という陳腐な政策を打ち出してしまった。東京都民は、今まで散々その「格差是正」のスローガンのもとで、自分たちのお金を地方利権集団にむしり取られてきたことに、もううんざりしている。その不満をしっかり認識すれば、東京都民のお金をむしり取るばかりの「日本政府」に対して戦いを挑むとする慎太郎が勝つのは最初から分かっていたこと。それにもかかわらず民主党は「アサッテ」の候補者を担ぎ出してしまった。民主党のどうしようもない限界である。

民主党は、もっと「リベラル(リバタリアン)」になるべきだ。すなわち、「都市貧民」の味方であると言うことを明確に打ち出すべきであった。都市住民に迷惑ばっかり掛けているイナカのリッチな利権集団に媚びを売っているかぎり、民主党の未来はない。


★とはいえ、民主党が「都市貧民」の味方であることを明確にすると、今度は地方の民主党支持者が大量に離反するのは目に見えているので、それもまた難しいであろう。「あちらが立てばこちらが立たず」である。となると政策で勝負することを避けて、候補者のカリスマ性のみで勝負する

http://www.asyura2.com/07/dispute25/msg/471.html

のも一策かなあという気はする。これ、発展途上国の選挙ではなかなか有効な戦法である。

----------------------------------------
■東京都知事選が、発展途上国型の性格をもっており、マッチョ系カリスマ候補でないと、かちめがないという見解は、一見もっともらしげにみえる。■しかし、ナンチャッテ都知事だったとはいえ、青島幸男都政(1995年4月23日 - 1999年4月22日)をわすれていませんか? ■あれを、「単に、バブル経済崩壊後のつかれてヤケになった都民の、一時の気の迷い。横山ノックと同質の、タレント議員への暴走」って、かたづけていいんだろうか? ■やはり、浮動票層のの動員力っていうか、そのヘンは、もうちょっとていねいに分析しないと…。

■それと、民主党に「都市貧民」に支持基盤をもつ政党に変質せよ、っていう指南はピントはずれだとおもう。■それは「はなゆー」氏のツッコミとは全然別方向でね。
■?まず、「地方の民主党支持者」って、一体なんだろう? 小沢氏の地盤岩手や、トヨタ王国の城下県愛知あたりのことか? ま、たしかに、地方の自民党左派というか、旧民社党系の企業城下町タイプの市民たちってことかも。■このひとびとが、「都市貧民」層と利害対立することは、確実なので、一見分析はまっとうにみえるけど、「都市貧民」層の利害代表していることになっているのは、公明党と共産党でしょ? ■もう、はいりこむ余地があるはずがない。
■?都市部の中小自営業層(地方出身者でちいさな成功者)を支持母体としているとおもわれる公明党は、もちろん創価学会のぶあつい組織力にささえられている。「貧民」ではないんだが、「もと下層」にして、現在は上昇移動の成果を既得権として死守したいかれらは、ある意味「平和護持」を党是としていた公明党のタテマエなんて、どうでもいんだとおもう(すくなくとも、男性の企業経営層なんかは)。■自民党の政策の一部が気にいらないにしても、決定的な離反さえひきおこさない範囲で中小企業対策をくりだしているかぎり、自公共闘は、当然視されるだろう。
■?都市部の教員層や中堅以上の企業の組合員(経済階層でいえば、「中の中?下」)などによる、左派的・社会民主主義的政治意思は、社民党よりも共産党が吸収しているだろう(それ以外は、左派的浮動票か)。■かなりの地方議会で、無視できない質・量を議席としてしめるのは、そのあらわれだと。■しかし、かれらはけっして「都市貧民」層ではない。

■?うえの推測の結論をいうなら、「都市貧民」層の中核は、(a)「うしなわれた世代〔=バブル景気崩壊後に新卒期にあった、1970?1984年うまれ〕」、(b)バブル景気崩壊後に「リストラ」された中年世代およびバブル期採用の矛盾をせおわされた世代〔1930?45年うまれ前後と1965?70年うまれ〕、(C)バブル景気崩壊までに蓄財できなかった高齢者層、(d)母子家庭・障碍者家庭だろう。■かれら・かのじょらの苦境をすくいあげることに成功している既成政党はないとおもわれる。
■はっきりいってね、政治のうごきをかえうるような「都市貧民」を吸収できる既存の政党なんて、ないとおもう。■社民党の保坂さんとかは、「都市貧民」あたりにも視野がひろがっているけど、あくまで、共産党の政党体質への拒否感がある左派を社民党が一部もらっているだけだろう。

■?こういった、「くみとられることのない票田としての都市貧民層」という視点は重要だけど、その窮状をすくうために「マッチョ系カリスマ候補」を「革新候補」としてうちだすって方策は、大都市・地方という利害対立とは別の次元で、成立しないはずだ。■まず、「都市貧民層」は、「今まで散々その「格差是正」のスローガンのもとで、自分たちのお金を地方利権集団にむしり取られてきたことに、もううんざりしている」といった総括におさまらないとおもう。■冷静にかんがえてほしい、『ミッキーマウスのプロレタリア宣言』とか、『フリーターにとって「自由」とは何か』でえがかれている層が、そんなうらみを地方にぶつけるとは到底おもえない。■せいぜい、「格差是正」のスローガンをふりまわすことで役得をえている、エセ社民層の偽善性に直感的に反応して、ネット右翼にはしる層なんぞは、あるだろうけどね。かれらが、その政治意思を貫徹するために、選挙に毎回でむいて自公候補に投票しているとは想像しづらい(笑)。
■?それと、「マッチョ系カリスマ候補」でありながら「革新」にくみする人材が実際出現・育成となるだろうか? 到底、自己矛盾ゆえに、成立しないはずだ。■「マッチョ系カリスマ候補」ってのは、クレッチマー流に分類するなら、『闘士型』であり、「教養が邪魔をして初志貫徹ならず…系(『細長型』)」ではなく、「オトコらしく初志貫徹(多少の障害はちからづくで おさえつけ のりこえる…)」型ではないか?(笑)

■?ちなみに、今回の都知事選が、もうすこしもりあがりそうだという予感もあってか、期待と反発が交錯したようにおもう。■そのなかで、東京都の首長がえらばれることは重大問題だ、というたちばと、「一極集中の象徴で、くだらん」と、感情的に反発するたちばが、めだった。■結論だけいうと、後者は日本列島の政治力学を直視できない、不毛な感情的反発だとおもう。
■「東京都」という空間は、単なる日本の首都の所在地ではない。■政治経済、そして文化の中心であることは、否定できないのだ。あくまで夜間人口4000万人の「首都圏」全体を後背地とした、埼玉・千葉・神奈川などの都市部(=「狭義の首都圏」)を総動員した人口・インフラ・ネットワークの集積の総体だけどね。■経済規模でいえば、したの図表のように、韓国やBRICs(中国をのぞいて)などを東京都単体でうわまっているし、北欧など(先進地域ではあっても小国)を圧倒している事実を直視しよう。■大学の半分、出版社の大半が「東京都」周辺に集中している事実は、「東京一極集中」の病弊ではあるが、そこからめをそむけても、なにもはじまらない。

■もちろん、前便でかいたような「東京至上主義」は、単なる「中華意識」で、カンちがいにすぎないが。



●「図録主要国と都道府県の経済規模(GDP)順位
dcaaf610.gif