■ダラダラつづいてきたシリーズだが、大型連休で一挙に連続した(笑)。■シリーズ番外編にあたる「雛祭り(取捨選択版Wikipedia)」の続編。■毎度おなじみ、Wikipediaの記述を一部転載。

こどもの日

こどもの日(こどものひ)は、日本における国民の祝日の一つで5月5日。

国民の祝日に関する法律(祝日法)では「こどもの人格を重んじ、こどもの幸福をはかるとともに、母に感謝する」ことを趣旨としている。1948年公布・施行の祝日法によって制定された。大型連休を構成する日の一つである。

概要
こどもの日が5月5日に設定された経緯としては、5月5日について既に大正時代から「児童愛護デー」として活動を行っていた団体が存在し、国会にこどもの日を祝日とする請願が寄せられた際にも5月5日を希望するものが多かったためである。


関連項目
端午の節句

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■「「母に感謝する」ことを趣旨としている」なんて、はつみみだ。欧米の「母の日」を意識しているのか? ■いずれにせよ、母子関係を強調したもので、感心しないね。ま、父親の大半が育児にあまりかかわっていないことは事実としても(笑)。それを追認するような「国民の祝日」をつくってどうするんだね?

■おつぎは、事実上この祝日制定の基盤となったはずの習俗「端午」の記述の一部を転載。
風習とその由来(端午)

この日を端午とする風習は、3世紀の中国で始まったとされるが明らかではない。中国においては邪気を払い健康を祈願する日とされ、野に出て薬草を摘んだり、蓬で作った人形を飾ったり、菖蒲(しょうぶ)酒を飲んだりする風習があった。蓬や菖蒲は邪気を払う作用があると考えられていた。現代の日本においても菖蒲や蓬を軒に吊るし、菖蒲湯(菖蒲の束を浮かべた風呂)に入る風習が残っている。

日本においては、男性が戸外に出払い、女性だけが家の中に閉じこもって、田植えの前に穢れを祓い身を清める儀式を行う五月忌み(さつきいみ)という風習があり、これが中国から伝わった端午と結び付けられた。すなわち、端午は元々女性の節句だった。宮中では菖蒲を髪飾りにした人々が武徳殿に集い天皇から薬玉(くすだま:薬草を丸く固めて飾りを付けたもの)を賜った。かつての貴族社会では薬玉を作りお互いに贈りあう習慣もあった。宮中の行事については奈良時代に既にその記述が見られる。

鎌倉時代ごろから「菖蒲」が「尚武」と同じ読みであること、また菖蒲の葉が剣を形を連想させることなどから、端午は男の子の節句とされ、男の子の成長を祝い健康を祈るようになった。鎧、兜、刀、武者人形や金太郎を模した五月人形などを室内の飾り段に飾り、庭前に鯉幟(こいのぼり)を立てるのが、典型的な祝い方である。鎧兜には男子の身体を守るという意味合いが込められている。こいのぼりをたてる風習は中国の故事にちなんでおり、男子の立身出世を祈願している(鯉幟の項)。典型的なこいのぼりは、5色の吹き流しと3匹(あるいはそれ以上の)鯉のぼりからなる。吹き流しの5色は五行説に由来する。

【中略】

なお、男の赤ん坊をもつ家庭にとっては「初節句」となるため、親族総出で祝われることも多い。5月5日が祝日であり、さらに前後に祝日を伴うゴールデンウィーク期間中にあるため、雛祭り以上に親族総出で祝われる。



鯉幟……
ジェンダーフリー論者の中には鯉のぼりが封建的な家制度を象徴するとしてこれを批判する者もいる。実際、男女共同参画社会づくりの一環として、鯉のぼりを家庭内の身分を想起させないように縦にではなく横につるすように指導した自治体もある。

こうしたジェンダーフリーの立場からのこいのぼり批判については、石原慎太郎東京都知事が東京都議会(平成16年第2回定例会)において、「伝統文化まで拒否する極端でグロテスクな主張」として、公人の立場で公式に批判している。

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■①端午の節句は元来、「ケガレ」意識に由来する女性差別的な習俗だった。
■②日本列島では、短歌や狂歌にあるような「かけことば(掛詞)」などの「伝統」=ダジャレがねづよく、「菖蒲」が「尚武」と同音であるといった経緯で、武家を軸に男児むけの習俗に変質した。
■③「鎌倉時代ごろから「菖蒲」が「尚武」と同じ読みであること、また菖蒲の葉が剣を形を連想させることなどから、端午は男の子の節句とされ、男の子の成長を祝い健康を祈るようになった。鎧、兜、刀、武者人形や金太郎を模した五月人形などを室内の飾り段に飾り、庭前に鯉幟(こいのぼり)を立てるのが、典型的な祝い方である。鎧兜には男子の身体を守るという意味合いが込められている。こいのぼりをたてる風習は中国の故事にちなんでおり、男子の立身出世を祈願している」とあるとおり、武人を理想視する、日本の軍国主義の前身となるような習俗が、いかにも「日本の伝統」っぽいイメージを形成した。■商人や職人や農民と、その後身にあたる職種が、戦後日本の主軸であり、自衛官や警官なそは少数派のはずなのに。
■④ともかく、「こどもの日」などと、男女とわずに「こどもの人格を重んじ、こどもの幸福をはかる」かのような、ゴマカシを国家がやらかしている。
■⑤「伝統文化まで拒否する極端でグロテスクな主張」などと、マッチョな首長が攻撃したらしい。■皇室との縁組を理想視するような「桃の節句(雛祭り)」も前時代的な習俗であるが、しかし、たあいがない。しかし、暴力による解決をよしとしない反戦平和が世界の大勢である時代に、「尚武」であるとか、「男子の身体を守るという意味合い……男子の立身出世を祈願」といった、ロコツに男性中心的な習俗が、「伝統文化」などと、尊重すべきしろものか?■フェミニズム周辺の層が、異論をとなえるのはごく自然であり、「極端でグロテスクな主張」といったはげしい論調で反撃しようという姿勢自体が、ずっと「極端でグロテスクな主張」にみえるが…。



●「祝日の意味再考
●「祝日の意味再考2:文化の日
●「建国神話の政治的意味=祝日の意味再考3
●「祝日の意味再考4:みどりの日
●「増補版Wikipedia 「海の日」=祝日の意味再考5
●「祝日の意味再考6:勤労感謝の日
●「祝日の意味再考7:天皇誕生日
●「祝日の意味再考8:元日=取捨選択版Wikipedia
●「元始祭(増補版Wikipedia)
●「祝日の意味再考9:成人の日=取捨選択版Wikipedia
●「祝日の意味再考10:昭和の日
●「祝日の意味再考11:昭和の日2 (西村真悟の時事通信)
●「祝日の意味再考12=憲法記念日1
●「祝日の意味再考13=憲法記念日2
●「祝日の意味再考14=みどりの日2
●「雛祭り(取捨選択版Wikipedia)