■「和食で「学校楽しい」? そりゃ擬似相関にきまってます(笑)」に関係する記事を発見したので、続編をかくことにした。 

■『給食万歳 All I Want for School Dinners』という日記から、「今日の給食 5月29日(火)

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 早寝・早起き・朝ごはん運動の甲斐あって、最近特に朝食礼賛記事が多くなってきましたね。 今日も今日とて、こんな記事が。

和食で「学校楽しい」? 千葉大教授ら、小5調査(熊本日日新聞)

>「学校が楽しいか」との質問には、和食中心の子どもの57%が「とても楽しい」としたのに対し、洋食中心は19%だったことから、グループは「和食と洋食の差が出ている」とした。

 上の記事には書いてありませんが、今日の日経・朝刊の紙面では、研究会の「家庭の朝食やメニューのあり方が子どもの暮らしぶりや意識に反映されているようだ。」という分析を紹介しています。

 変なのー。 つか、学校が楽しいから、朝食だって食べられるという発想はないのか? つか、「因果」と「相関」は違うと何度言えば・・・。 要は生活習慣の問題だと思うんだけど。
 この調査の代表とされている明石要一さん。 教育社会学のセンセで、日本教育技術学会の事務局長さんでもあります。 ドニ的には文部科学省の御用学者という印象があります。 読売・教育ルネサンスの食育推進プロジェクトの副委員長でもあります。 ちなみに、日本教育技術学会の会長は、あのTOSSの向山洋一センセw。 

 朝食をしっかり食べるから、学校が楽しいということではないので注意。 だけど、この調査では特に、洋食を食べるより和食を食べたほうが学校がとても楽しいと感じるんだってさ。 

 つか、マスコミによる記事の書き方もよくないんだよね。 

 この間話題になっていた漢字の習熟度調査の時は、「八つ」を「やっつ」と読めずに「はち-つ」と間違えがあった、とセンセーショナルに紹介。 日経では『小学生、漢字の「書き方」苦手・テレビ視聴が影響か』という見出しをつけてるし

 書いているのが新聞社だし、気持ちもわかるけどね。 でも、明石センセは、 『みたいテレビは見る、終わればゲームなり勉強なりをする、という切り替えができるかどうかが本質的な問題だ。』と言ってるんだけど、新聞はなんでそれを書かないんだろ・・・?

 日本教育技術学会の調査報告書では、『とはいえ、全学年を通じてほとんどの漢字が正答率90%を超えており,学習指導要領の指導目標はほぼ達成されている。』と書かれているのに、新聞はなんで書かないんだろ・・・?

 うーん。 ドニも、和朝食を食べるようになれば、会社に行くのが楽しくなるのかなぁ・・・。

 ちなみに、今日の日経の紙面を読み進めると、 『とても楽しい』と『楽しい』という回答をあわせたら、洋食のほうが多かったというオチになるんだけどねwwwww。

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■かなり問題意識がかさなるので、共感がもてるwwwww。■明石センセらが、ほんのちょっとだけ まともな点も わかって、小生による前回前々回そのまたまえは、ちとイジワルすぎという、オマケもついた(笑)。

■それはともかく、冷静な判断能力さえあれば、統計学ウンヌンの知識なしに、因果関係をいうことの あやしさというか、調査の設計と結果のみちびきかたの あやうさが すぐかぎわけられるはず。■全然専門知識なんていらない。
■なのに、「熊日」など地方紙ばかりでなく、「超優秀」なはずの「超高倍率」の勝利者である全国紙記者たちが、こういった「調査結果」とやらをタレながしてしまうっていうのは、やはり公教育と大学の機能不全、教育者の全面的敗北を意味しているとはいえないだろうか? ■前回もかいたけど…。

■ウソばっかりついてはじない政官財のエリートたちと、かれらを一向にひきずりおろせない市民の力量は、こういった教育の機能不全=批判的精神の死滅の産物として、端的にあらわれれているといえそうだ。

■あ、前言撤回。「『とても楽しい』と『楽しい』という回答をあわせたら、洋食のほうが多かった」ってことは、センセーたち、大ウソつきってことだ。自分たちのデータをねじまげてでも、つごうのいい食育イデオロギーをおしつけようって集団だってこと(笑)。■やっぱり、第一印象って、大事だね。自分のおもいこみがないか謙虚になる必要はあるけど、あやしい人物って直感がはたらいたら、トコトン「まゆつば」であたるべきだ。


●ウィキペディア「擬似相関