■先日、ジョージ・オーウェル論シリーズのずいぶんまえの記事のコメント欄で紹介したとおり、携帯電話は、通話記録にかぎらず、個人のうごきが把握され、権力にうりわたされる危険性が具体化してきている。

……
 いまや、携帯電話の位置情報はピンポイントで分かる。ということは、そのピンポイントに近づいてくる電話番号(及びその持ち主)を調べることも容易に調べうることになる。つまりあなたがどこにいるかだけでなく、誰と会っているかが分かる。そして、その会っている相手が、どこに行き、誰と会うかも簡単に把握されることになる。

 そもそも、従来から、電話をどこに掛けたかは、捜査照会で簡単に明らかになっていた。つまり、あなたが電話をかけた相手のリストはいつでも警察は入手できる。そして、その相手がだれに電話をしているかも分かる。

 こうして、あなたの交友関係は丸裸となる


■当然、つぎのような事態が想定される。
検証令状さえあれば、あなたの携帯電話の位置情報が一定期間、把握され、そのことをあなたに知らせる必要はないのだ。

検証令状単独のの発付数は、不明だが、差押・捜索令状と合わせた数字は、平成17年度には、年間20万4983件にものぼる(ここ←参照)。そのうち、何件が携帯電話の位置情報を取得するための令状であるかは、明らかにされていない

そして、検証令状自体は、一応裁判所が発付するものだが、平成17年度に裁判所が却下したのは45件のみ(0.02%)で、ほぼノーチェック状態だ。

警察が気に入らない人物について検証令状で位置情報を取得してその人物もしくはその人物に近い人物の微罪やスキャンダルを暴き出して、脅しをかけたり、警察に対して広い意味で「指揮命令」できる立場のものが、ライバルを同様の手口で蹴落としたり…。さらには、政府が野党有力者やメディア幹部を同様の手段で駆逐し、政権維持を図ったリ…。

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■先日は、リンクにとどめたが、その深刻すぎる意味がこれで明白だろう。

■だが、こういったプライバシーまるはだか=権力による個人把握し放題状況は、なにも携帯とか監視カメラだけなんかじゃない。■人工衛星をつかった民間サービス、グーグル・アースって装置が意味するものが典型だ〔Wikipedia「Google Earth」〕。
■痛烈な時評を連載しつづける日記『ぬぬぬ?』から。


恐るべしグーグル帝国、「ストリート・ビュー」で個人を裸に @ブレストボードには未来像としての「グーグル政府」とか「グーグル支配」とか。。。
posted at 2007/06/05(Tue) 12:05


もう悪いことはできません
もう人に言えないこともできません
カーテンは在宅中も含め完全に閉めて生活ください

なんか政府の施設や軍事機密を「無料で配信」しちゃうグーグル・アースに世界の為政者が激怒で、ぼかしや黒塗りなんて対処が盛んにされて「なにを隠してんだ?知りたい覗きたい」って63億人の好奇心高揚のポテンシャルを秘めているなんて話もチラ聞きしますが。。。

グーグル新サービス批判 不穏当な場面 水着で日光浴、丸見え  
【ロサンゼルス=松尾理也】ネット上の地図をクリックすると、その場所の周囲360度の風景が映し出されるという、インターネット検索最大手グーグルが新しく開始したサービス「ストリート・ビュー」をめぐり、プライバシーの侵害ではないかとの批判が強まっている。
 「ストリート・ビュー」は、グーグルの地図サービスと連動した機能で、5月末に提供が始まった。現在、サンフランシスコやニューヨークなどの特定の都市が対象だが、グーグルは今後、範囲を広げていくとしている。
 ところが、利用者がこのサービスで街角を精査してみると、穏当とはいえない場面や、プライバシーの侵害すれすれの場面が次々に見つかった。
 サンフランシスコ中心部では、ビキニ姿で日光浴を楽しむ若い女性の姿も見つかった。
 また、さくを乗り越えてアパートに入ろうとしている男が写っていた。ネット上では、このサービスで映し出された風景から面白い場面を拾い出したブログなども始まり、人気を集めている。
 画像は、グーグルの撮影隊によって撮影されたもので、プライバシー侵害との批判を避けるため、公共の道路からの撮影に限定している。
 しかし、公共の場といっても、芝生で日光浴している姿や、アダルトショップに出入りする姿を全世界に公開されてもしかたがないのか、という疑問が噴き出してきた。
6月2日16時7分配信 産経新聞


しょせん解像度10cm四方の軍事偵察衛星ほどではないから、衛星から見えるものなんてのはそれなりにデカイ建造物が中心で「為政者、暴利収奪者限定」で何処吹く風でしたが、ついに目抜き通りに隣接するご家庭にまでgoogleの魔の手が及びましたか
変態プレーが全世界に無料配信されてしかもロケーションまで確定されちゃうわけですね
ケツ毛バーガー大量発注の悪寒。

冗談で(といわないと人格疑われるネットの世界にもトツゲキフナムシトクインナッテンジャネーって感じだが)、グーグルアースの最大倍率で新築一戸建て買った後輩に、家の前に車が2台停まっている画像をメールで送って、「この日はご在宅だったんですね」と書いたらビビリまくってました
そりゃあそうでしょー
冗談のわかる知り合いにしかやりませんが、それでも「予想を越えたテクノロジー」には恐怖を先に感じると思います

片山ブタ之助兵衛が総務大臣のときの住民基本台帳ネットワーク強行施行で「基本4情報だけなら害はありません」なんてしもぶくれ全開で見切り発車宣言していたが、「マッチング」が最大の問題だということは脳みそで仕事してない人にはわからないものかね?

さて「技術者の遊び場」と羨ましい限りのグーグル本社ではありますが、次あたりは盗聴、盗撮電波の「漏れ電波」の検索、閲覧、DLなんてのはどうでしょうか?

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■いつもどおり、かなりお下品な文体ではある。しかし、この偽悪的なポーズでかかれている実態にゾッとしないとしたら、その神経は チョイにぶすぎるとおもう。


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