■毎度おなじみ、被疑者等の「とりしらべ」過程の可視化問題。■『朝日』の朝刊社会面から。


被告「自白録画、否認も撮影すべき」 
比の殺人事件公判

2007年08月31日06時11分

 捜査段階の取り調べを録画する「可視化」の取り組みの先駆けとして、殺人事件への関与を「自白」する様子を録画された被告が30日、東京地裁での公判で事件への関与を改めて否認した。被告は自白したときにだけ録画されたと主張。自白シーンが録画されたDVDは5月の法廷で史上初めて再生されたが、その任意性や信用性が争われる事態となっている。

 被告は、フィリピンで05年に起きた保険金殺人事件で「主犯格」とされる男の共犯として殺人罪などに問われている山本俊孝被告(56)。当初は関与を否認していたが、昨年10月になって認めた。11月の録画時には、検察官の「共犯としてかかわっていたのか」との問いに「間違いありません」と答えていた。
 だが、今年に入り再び否認。被告人質問で、録画時に認めた理由について「(撮影前の警察による取り調べで)刑事から『認めなければ無期懲役になる。認めれば懲役10年ぐらいで済む』と言われた」「深夜まで取り調べが続く苦しみが嫌だった」などと話した。

 被告が「否認したときも撮るのが本来ではないか」と訴えると、供述の変遷に不自然な点が多いと指摘している検察官が「そんなことはあなたが言うことではない」と色をなす場面もあった。

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■被疑者をクロにしたい警察や検察にとってつごうのいい「自白」場面だけ、つまみぐいするような録画・録音なんてのは、「編集」作業、いや詐欺的「演出」っていうんであって、「可視化」とは無関係な情報操作だ。



【追記 23:55】
■それにしても「「そんなことはあなたが言うことではない」と色をなす」とまで、くちばしってしまう検察官は、おのれの発言の政治性を自覚しているだろうか? とてもそうはおもえない。■とりわけ、「供述の変遷に不自然な点が多いと指摘している検察官」が、そういった発言をしているのは、完全に自己矛盾におちいっているのだが、その自覚もないのだろう。「供述の変遷に不自然な点が多い」というのは、とりもなおさず、「録画時に認めた理由について「(撮影前の警察による取り調べで)刑事から『認めなければ無期懲役になる。認めれば懲役10年ぐらいで済む』と言われた」「深夜まで取り調べが続く苦しみが嫌だった」といった、不当なとりしらべ、自白の強要がなされていたからではないのかな?■図星をつかれたので、かおいろがかわった。そうとしかおもえないのだがね。
■精神的拷問をくわえつづけ、クロだという「自白」をひきだせるところまでおいこんだうえで、録画するのだとしたら、幸徳事件のような、警察・検察・判事たちがみんなグルの「暗黒裁判」時代と大差ないことができてしまうじゃないか?
■「美しい国へ」改革するといいはる政治家は、このヘンも集中的にとりくまないと、「うすよごれている」どころか、「ドスぐろい国」だわな。