■以前も、にたような話題をとりあげた記憶があるが、『朝日』の日曜版の「あっと!@データ」から。

ペットボトル、水筒に使い回し

 ペットボトルの生産量はこの10年で3倍に増えた。清涼飲料では00年に缶を追い抜き、今では6割を超える。ただ、ここ2年ほど頭打ちの傾向がうかがえる。缶や瓶からペットボトルへの置き換えが一段落したのでは、と業界はみている。
 ところで、カラになったボトルを水筒代わりに活用する人がけっこういるらしい。新しい飲み物を買うより、自分で水やお茶を入れて持ち歩くほうが安上がりだ。共立女子大4年の渡辺綾結美さんが、同大と文化女子大の学生533人に聞いたところ、54%が使い回しをしていた。
 スーパーなどに買い物袋を持参する「マイバッグ」を実践している人の使い回しは週平均1.9回。実践していない人の1.4回よりも頻度が多かった。「主な動機は経費節約だが、ゴミを減らそうという環境への配慮があるようです」と渡辺さん。
 こうした使い回しについて、PETボトルリサイクル推進協議会は「ものを大切に使う観点からは良いことだが、安全衛生面からはあまりお勧めできない」。十分に洗浄するなど、自己責任で管理を徹底してほしい、とのことだった。  (谷口哲雄)
■アルミ缶が「再精錬する場合には新造時の約3%のエネルギーしか電気を要しないためリサイクルの優等生と言われる」のは、皮肉なはなしだが「地金を新造する際に「電気の缶詰」といわれるほど電気を消費する」からだろう。■カミ類のリサイクルが再生紙を作る工程において必要以上に石化エネルギーを消費している紙はトータルとして決して地球環境に良い商品とは言うことが出来ないであるとおり、リサイクルという手法自体が、経済的・化学的双方の負担がちいさくないと。■結局ビール瓶など、リターナブル瓶のような、採算があう「リユース(再使用)」しか、もちあげるようなものではないんだとおもう。

■で、「ペットボトルのリサイクルの現状」という項目にもあるとおり、「リサイクルされたペットボトルのうち94%が焼却処分されているため、たくさんのお金をかけて回収されたペットボトルであっても、そのほとんどが再利用されていない」といった指摘もある
武田邦彦『環境問題はなぜウソがまかり通るのか』洋泉社、2007年、p.18〕「ほとんどが再利用されていない」との記述のある上記書物に引用された「再利用量」データに関しては、「一切弊協議会のデータではなく、弊協議会の名前を騙った捏造データであります。」との見解が業界団体のHP書籍「環境問題はなぜウソがまかり通るのか」での弊協議会データ捏造についてに掲載されている」が、「実質回収率は約72%以上と推定」とかいわれても、肝心のリサイクルの実態がデータ化して公表されない以上、反論になっていないことの自覚があるんだろうか?
■大体、リデュースリユースリサイクルといわれる理念に対して、「事業者による3R推進に向けた自主行動計画」で、もっともらしい方針をうたっているが、業界団体が、これを本気でおしすすめるなんて、だれが信じるだろう? ■ペットボトルを再使用することがホントに可能か? ■回収率75%をめざすとかいっているが、そのつかいみちが、環境負荷・経済負荷がちいさいのか? あつまらない25%はどうする? ■結局、「リデュース」のところにあげらた、「軽量化・薄肉化等」いったところに正直にあらわれた姿勢・発想は、総量として大量生産・大量消費・大量廃棄による利潤追求ってことしかない。■大衆の、エコ志向とかにあわせた作文は、もうそろそろやめたらどうか? ま、できないだろうけど。実態をさらしたら、「善意で無自覚な大衆」が仰天するだろうからね。
■いずれにせよ、あとの始末について、みとおしのつかないうちに、大量生産・大量消費・大量廃棄による利潤追求にはしったことのツケは、消費者がはらうことになる。

■さて、問題は、「PETボトルリサイクル推進協議会は「ものを大切に使う観点からは良いことだが、安全衛生面からはあまりお勧めできない」。十分に洗浄するなど、自己責任で管理を徹底してほしい、とのこと」のコメント。■一見もっともらしいが、これほど偽善的な正論もないわな。「ものを大切に使う観点」から実はもっともとおい団体(生産団体とグルなことは、自明だし)が、リサイクルがうまくいっているフリをして、アリバイ工作をしているだけなわけだし、消費者を「ものを大切に使う観点」から、イヤイヤもちあげておいたうえで、「安全衛生面からはあまりお勧めできない…自己責任で管理を徹底してほしい」といった説教をたれるとは、どういった神経だろうね。
■はっきりいって、さすがにアタマうちになった消費量の増加傾向は、つぎに、軽量の水筒などのブームによって、経済階層のたかい部分の環境意識のたかまりと呼応して激減していく宿命にあるだろう。■その際、環境負荷への罪悪感さえ感じとれない層以外がソッポをむくという、マクドナルドの購買動向(すこしでも経済的合理性と健康意識がたかいなら依存症にならない性格の商品群)と通底するような局面が早晩やってくるだろう。

■こういった記事もふくめて、後世の読者からは、「時代だねぇ」と軽侮・苦笑されるような、茶番をわれわれはやらかしていることが、早晩はっきりするだろう。■まあ、あわてて外出したハラナは、結局ペットボトルのお茶を駅頭などでかうし、時間があっても、おもたい水筒を持参する気にはなれず、ペットボトルに麦茶やウーロン茶をつめるという行動をしばらくつづけそうで、なさけない実情ではある(笑)。


■さて、アルミ缶には ハラナは ほとんど世話にならないが、あとはレジぶくろか。■しかし、これは、以前かいたとおり、ここだけ節約しても、スーパーなどの大量消費志向とは矛盾するんで、そっちの問題の解消こそ重要なことは、もちろん。■コンビニだけでなく、再使用されない弁当の容器とかね。
■これらは、高温で焼却すればダイオキシン類などもでないようにできるはずだが、もやしてしまうってのは、資源・エネルギー循環のうえでも、もったいなすぎるだろう。■いや、石油化学製品だけでなく、膨大な残飯やうれのこり廃棄分こそ大問題か?


●『武田邦彦ホームページ
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