■ウェブ上にのったNHKニュースの記事を転載。

バイク便 契約見直しを指導へ

オートバイや自転車で企業の書類や資料を配達するバイク便の会社が、労災保険などが適用されない「個人請負」で働く人と契約しているのは労働の実態にあっていないとして、厚生労働省は、全国の200社余りに対して契約を見直すなど改善を図るよう指導していく方針を決めました。

(9月28日 5時4分)

■『朝日』の関連記事も。

請負契約のバイク便ドライバーも労働者 
厚労省通達
2007年09月28日19時24分
 バイク便会社と個人で請負契約を結んで働くバイク便ドライバーについて、厚生労働省は28日、一定の条件のもとに労働者と認める通達を全国の労働局に出した。バイク便ドライバーは労働者ではないとして労災保険が適用されない事例が相次いでいたが、労働者なら労働法令が適用され、労災保険や雇用保険の対象にもなる。厚労省はバイク便会社にも、条件を満たすドライバーに労災保険などを適用するよう指導していく。

 常に交通事故の危険にさらされるバイク便ドライバーが、仕事でけがをしても労災が出ないのは問題だとして、連合東京が厚労省に労働者かどうかの判断を求めていた。

 厚労省は、バイク便ドライバーの実態を調査。(1)時間・場所を拘束され、仕事の依頼を拒否できない(2)仕事のやり方の指揮命令を受ける(3)勤務場所や時間を出勤簿で管理されている(4)仕事を他の人に委託できない――などの条件に当てはまれば労働者とみなすべきだと判断した。

 個人請負の問題に詳しい鎌田耕一・東洋大教授によると、90年代から、企業が社会保険料の負担などをきらい、労働契約を請負や委託に切り替える例が目立ち始めたという。「実態は労働者と同様で『偽装雇用』と言わざるを得ないケースも多く、きちんと労働法を適用する必要がある」と鎌田教授は話している。


民主が労働契約法案提出 
「有期雇用契約」厳しく限定
2007年09月28日21時34分

 民主党は28日、政府の労働関連3法案のうち、雇用ルールを新たに定める労働契約法案の対案を衆院に提出した。ワーキングプアの温床とされる「有期雇用契約」を例外規定に位置づけ、就業形態にかかわらず均等待遇を確保することを明記した。最低賃金法改正案はすでに提出しており、政府案のうち2法案の対案が整った。

 法案は有期雇用契約を厳しく限定することにより、人材が使い捨てされる「雇い止め」と呼ばれる社会問題の撲滅を目指す。バイク便ライダーやトラック運転手などの従来労働法が適用されなかった立場の弱い「個人事業主」にも適用を拡大し、待遇改善を促す。

 一方、正社員の長時間労働についても、経営者に「労働者が仕事と生活の調和を保つことができるよう配慮する」よう明記して是正を求めた。


■統計がちょっとだけくわしい『東京新聞』の記事も。

バイク便契約見直し指導へ 
スタッフの労災適用可能に
2007年9月28日 10時34分

 厚生労働省は28日までに、バイクや自転車で書類などを運ぶバイク便の会社が、通常の雇用形態とは異なる「個人請負」の形でスタッフと契約しているのは労働の実態に合っていないとして、各社に契約を見直し、直接雇用するよう指導することを決めた。

 個人請負は仕事の進め方を自分の裁量で決められる半面「労働者」とみなされないため、事故に遭っても労災保険が適用されない。厚労省はバイク便スタッフが会社の指示を受け、労働時間を管理されるなど通常の労働者と同様の働き方をしていることから、個人請負での契約には適さないと判断した。

 バイク便の会社は大都市部を中心に200社以上あり、約15万人が働いているとされる。個人請負は自営業者と同じで、個人事業主とみなされる。このため、会社側は労災保険や雇用保険に加入させる責任がなく、仕事にかかる必要経費は働く人の負担になる。

(共同)



■ウィキペディア「バイク便」も、これら報道をうけて、つぎのような記述がくわわった。

これまで、バイク便の配送者(メッセンジャー)についてバイク便運営会社が配送者個人と運送請負契約を交わすケースが多く、交通事故に遭っても労災保険が適用されない場合が多かったが、2007年9月になり厚生労働省が労災保険を適用すべき労働者であるという見解を示した。

■バイク便業界が労働者の「やりがい」「のめりこみ感」を搾取する構造を参与観察した 阿部真大搾取される若者たち―バイク便ライダーは見た!』(集英社新書)が、いまてもとにないんで、たしかめられないんだが、労働法的な意味でも、ここには問題山積って予感がある。■偽装請負とかとならんでね。
■再三かいてきたとおり、省庁や学問体系のおおくは、利潤を追求する業者の利害調整(業界への不満・不安の解消・沈静化という、「消火活動」もふくめて)の組織ではあるんだが、官僚たちが「省益」追求や自己満足でなく、公僕をいきていると自負をもつんであれば、すくなくとも、こういった領域でがんばるほかなかろう。



●日記内「偽装請負」関連記事