山田洋行1億円引き出し 
米国子会社元社長が関与

2007年10月27日08時01分(asahi.com)

 軍需専門商社「山田洋行」(東京都港区)の元専務(69)が昨年、子会社の米国法人から約1億円を不正に引き出した疑いが持たれている問題で、子会社の元社長(70)がこの引き出しに関与していたことが関係者の話でわかった。元社長は、訪米した防衛省関係者らへの接待で中心的な役割を果たしていたとされる。この子会社が、山田洋行本社と同様に役員報酬名目で捻出(ねんしゅつ)した裏金数億円を接待費などに使っていた疑いも新たに浮上した。

山田洋行米国子会社をめぐる資金の流れ
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 元専務が約1億円を不正に引き出した疑いが強まったとして東京地検特捜部は、元専務らを業務上横領などの容疑で立件する方針で調べている。この1億円のうち少なくとも約3000万円を他に流用した疑いも持たれている。この元専務は、前防衛事務次官の守屋武昌氏(63)に自衛隊員倫理規程に違反するゴルフなどの接待を繰り返していたことが判明している。
 関係者によると、元社長は77年に山田洋行に入社した後、米国子会社「ヤマダインターナショナルコーポレーション」での勤務が数十年に及んだという。

 元専務は山田洋行を退職する前の昨年、この米国子会社が自社の銀行口座で管理していた株売却益約1億円を日本に送金させ、退社後も山田洋行側に返金していないことがわかっている。この際、米国子会社の元社長は、元専務から指示を受け、送金する手続きをとっていたという。

 また、米国子会社は長年にわたり、元専務ら3人の役員報酬名目で支出された資金を裏金として管理する口座にプールしていた。元社長は、防衛省関係者らが訪米した際の接待費などにこの裏金の一部をあてていたという。山田洋行本社でも、同様の手口で工面された裏金が専用の銀行口座に入金され、接待費などに使われていたことが判明している。

 関係者によると、元社長は、同省関係者らに対し、飲食店でのもてなしや送り迎え、ゴルフ場の予約など手厚い接待をしていたとされる。元社長は元専務からの信頼が厚く、元専務の防衛省側に対する営業攻勢を、米国から支え続けてきた存在だったという。

 元専務が昨年6月、山田洋行を退任すると、元社長も直後に退社。同年9月に設立された軍需商社「日本ミライズ」(港区)に入り、米国法人(ロサンゼルス)の会長に就任した。

 元専務と元社長の共通の知人は「地べたをはうような営業をしていた元専務と、英語が堪能でハイカラな元社長の生き方は対照的だったが、不思議に性格が合った。2人は一心同体のようだった」と語っている。

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■実は、守屋氏や久間氏だけではない。■『中日新聞』から。


自衛隊OB常時受け入れ 
山田洋行、密接な関係うかがわす


 守屋武昌・前防衛事務次官(63)と元専務(69)との頻繁なゴルフが明るみに出た防衛・航空分野の専門商社「山田洋行」(東京)が、自衛隊OBを常時、顧問などの肩書で受け入れていたことが26日、分かった。

 自衛隊員の親族も複数、社員として採用していた。防衛業界で「後発組」の山田洋行は、防衛省に食い込みながら営業を拡大していったとされ、29日に証人喚問される守屋前次官と元専務以外でも、両者の密接な関係をうかがわせている。

 関係者は「(防衛OBの採用は)防衛省が示した対象者リストから選んでいた」と証言。同省に営業に行く際の顔つなぎ役として同行したり、問題が発生すると説明に行ったりするのが主な仕事で、社内に個室を与えられるなど、待遇は良かったという。

 山田洋行は、自衛隊出身の元専務が長年にわたって業務を一手に取り仕切り、OBの受け入れも決めていたとされる。

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■要は、守屋氏や久間氏だけではない。防衛庁時代からの、政商とズブズブの体質があったということ。
■だから、今回も、どのくらい本気で「自浄作用」をはたらかせるのか、全然期待できない。過去の派閥あらそいの アダをうつなら、なおさらね。