■いわゆる「教科書検定」問題のうち、ことしずっとひきずられている「沖縄戦」での「集団自決」関連の続報。■『朝日』の記事から。

「軍の強制」復活申請へ 
教科書執筆者「新証言を追加」

2007年10月27日23時08分(asahi.com)

 沖縄戦での「集団自決」をめぐり、教科書検定で「日本軍の強制」が削除された高校日本史の執筆者で、高校教諭の坂本昇さん(51)が27日、日本軍による強制で集団自決が起こったという趣旨で、教科書会社が文部科学省に訂正申請する見通しを明らかにした。他の教科書会社も同様に、強制性を記した訂正申請を検討中という。


教科書検定の流れ

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 坂本さんが執筆する教科書会社の編集者との打ち合わせは終わっており、会社が30日をめどに最終判断し来月初めにも申請する予定という。
 訂正申請では、伝聞で日本軍の命令を聞いたという生存者の証言を追加し、集団自決は「強制集団死と言われることもある」という趣旨の脚注も入れる。さらに、07年のできごととして、検定が問題となり、沖縄で反対運動が起きたことにも触れるという。
 坂本さんは、こうした記述を入れる理由として、検定で削除が明らかになって以降、新たな証言が出たなど状況の変化を挙げ、「『日本軍の関与』なら認められるだろうが、強制だったことをはっきりさせたかった」と説明した。

 検定の規則では、申請者は、検定が終わるまで内容を明らかにできない。坂本さんは「検定の密室性に一石を投じたい」と、教科書会社とは別に一執筆者として申請前に修正案を明らかにすることにしたという。

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■「慰安婦」問題もそうだが、「軍の関与」ってのは、命令にかぎらず、さまざま動員・利用をふくんでいるのだが、「後方支援」の一環として「男性兵士の性欲処理」だの「男性兵士の性病感染や支配地住民への性暴力防止」とかいった発想を軍組織がもたないかぎり、絶対に発生しない現象。■軍がなにもしなければ、駐屯地周辺に性風俗産業が誕生するだろうけれども、なかば自然発生的(「自生的秩序」)ともいうべき、性差別的現象と、軍が積極的に関与して管理・統制しようとしたものとは、全然異質だ。
■そして、教科書検定ってのは、出版会社のよわみをついた国家権力の介入。検閲装置であることは、いうまでもない。要は「社会学的密室」。別に暴力で監禁・軟禁されたり、記述内容の変更を強要されてはいないが、結局調査官のいうことをきかないと出版できないってこと。■しかも「「沖縄戦」の専門家不在の審議会は当然検定結果をすどおし=検閲機関としての文部科学省20」でかいたとおり、審議会なんて「おかざり」。
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■いやいや、「おかざり」だけじゃなくて、積極的に反動しそうな御仁も審議会にいらして、調査官とツーカーだったんじゃないかという疑惑が『しんぶん赤旗』にでている〔2007/10/25「“靖国史観”教科書の人脈 検定に強い影響力」〕。
■きわめて、きなくさい「人脈」だね。近代史の伊藤先生とかさ。■『なごなぐ雑記』の「つくる会恐るべし、教科書検定審議会委員にもいた!」という記事をかいている。

■これで、人脈は客観中立とかいったら、わらうよ(笑)。冗談がきつすぎる。
■ま、原発推進のために、つごうのわるいデータをひたかくしにするとか、つごうのいいモデルしか提供しない学者先生とかばかりあつめる審議会とか、「13人中12人過去に見直し論 集団的自衛権に関する有識者会議(共同)」なんてのが、政府などのお得意なわけで、それこそ「想定内」なんだけどさ…。 


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