■ウィキペディア「トウモロコシ」から。

生産と流通
トウモロコシの世界全体の生産量は、近年6億トン前後で、うちアメリカが4割程度を占め世界最大の生産国となっている。またアメリカは世界最大の輸出国でもあり、シェアは6割を越える。このため、アメリカの主要生産地帯の天候により世界の在庫量・価格が左右される。先物取引の対象ともされている。近年では、病虫害に強くなるように遺伝子組み換えを行った品種が広がっている。

日本はトウモロコシのほとんどを輸入に依存している。その量は年間約1600万tで、これは日本のコメの年間生産量の約2倍である。日本は世界最大のトウモロコシ輸入国であり、その輸入量の9割をアメリカに依存している。(同時に日本は世界最大の遺伝子組替作物輸入国である)また、日本国内で消費される75%は家畜の飼料用として使用されている。国内で生産されているものは、缶詰めやそのまま食用にされるものがある。遺伝子組み換えトウモロコシは、スーパーなどで一般的に市販されている食品に含まれる、植物性油脂、異性化液糖、アルコール、香料、デンプン、果糖などの原料として日本国内で流通している。(表示義務は無い)

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■しかし、ことは、この程度の深刻さではすまないようだ。■きのう発売の『週刊現代』の連載町山智浩アメリカで味噌汁の最新記事「アメリカの畑は「王様」だらけ!」によると、「アメリカのトウモロコシの年間生産量は3.4億t。作付面積は約38万km2、日本の総面積より広い」とケタはずれの過剰生産となっている。日本の年間総輸入量なんて、20分の1未満なのだ。■じゃ、ほかの生産物は、中国とか輸入大国をたしあわせると、すっかりきえるのか? どうもそうじゃないらしい。
■省力化するために、おなじネタを簡略化した町山氏のブログの記事「キング・コングじゃなくて「キング・コーン」」を転載させてもらう。

……
実はこの映画、ウチの近所のUCバークレー大学のマイケル・ポーラン教授のスキャンダラスな名著
The Omnivore's Dilemma: A Natural History of Four Meals

作者: Michael Pollan
出版社/メーカー: Large Print Pr
発売日: 2007/04/24
メディア: ペーパーバック
これを実際に検証するという企画なのだ。

この本は、アメリカの農業と食生活がトウモロコシに過剰に依存し、

人工的すぎるトウモロコシ産業がアメリカの環境とアメリカ人の健康を破壊している実態を暴いている。

・トウモロコシの生産量、作付け面積はアメリカの農産物の中で最大。

・しかし、そのトウモロコシは品種改良で澱粉以外の栄養も旨みもなく、煮ても焼いても食えない。

・6割が牛や豚の飼料に回される。

・コーンで育てると牛は半分のコストと半分の面積、半分の時間でできるが、脂肪分が多い。

・残りは加工されてコーンシロップやコーンスターチ、ビールやバーボンになる。

・コーンシロップは現在、砂糖よりも多く使用されている。

・コーンシロップは糖尿病などの原因になる。

・アメリカ人の肥満や成人病は、コーンシロップの生産高と比例している。

・アメリカ政府はキューバ革命以来、砂糖の代替品の安定した供給を確保するためコーン農家に莫大な助成金を与え続けている。

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■『週刊現代』の連載記事にしかかかれていない情報をつけくわえると、

?「牛の胃は草の繊維を消化するためにあるので穀類だと胃酸過多で胃に穴が開く。それを防ぐために、牛を抗酸剤や抗生物質で薬漬けにする
?「マクドナルドで食事をすると知らないうちにコーンを食べていることになる。…牛はコーンで育てられ、コーラの甘味はコーンシロップで、フレンチフライはコーン油で揚げてある」「つまりアメリカ人の体はコーンでできている
?「今年の農業法改正審議では、トウモロコシから作られる石油代替物のエタノールのために23億ドルの助成金が新たに計上された。これでコーンの王座は一層ゆるぎないものになるだろう
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■これは、巨大な圧力団体があって、巨額の献金とかキックバックなどワイロが介在しているとしかおもえない。■問題は、これら助成金がどこから ひねりだされているかだ。

■以前、アメリカが戦後占領期の対日政策として、明確に食糧輸出植民地として日本民族の食生活を全面的に改編しようとしてきたことを話題にしたが、コーン油やコーンフレークの消費キャンペーンなど穀物メジャーの暗躍、最近のバイオエタノール騒動など、みな、大消費地としての日本列島がちゃんと計算にはいっていることがうかがわれるじゃないか。■社会学者は、マクドナルド化と称して、サービス産業の全面的改編を問題化しているけど、こと食文化・エネルギー問題という点では、背後に石油メジャーだけでなく、コーン・メジャーの暗躍を想定するほかないようだ。■不気味なカゲとしてね。
■しかし、そういったコーン・メジャーの輸出攻勢をもってしても、全生産量の20分の1しかしめないってことは、アメリカ本土のアホのような大量消費があるとしかおもえない。■これも不気味。
■町山氏のコラムのイラストには、「コーンの食べすぎ作りすぎで自己崩壊ってアメリカらしくてイイかも! 先住民の呪い?」という、内澤旬子氏の痛烈なセリフがかきこまれているが、自壊するのは、アメリカ帝国だけだろうか? ■健康・精神・生活様式全般が世界的に内部崩壊するんじゃないだろうか? アメリカ依存症の世界中の都市住民たち全員が。

■ちなみに、「キング・コーン」は町山氏がおちょくっているとおり「キンコン(King Kong)」のパロディだろうが、その前例としてハリー・コーン(Harry Cohn 1891/07/23日-1958/02/27)という暴君的な映画人で「King Cohn」とよばれていた人物がいたそうな(笑)。




●Wikipedia:McDonaldization
●ウィキペディア:ジョージ・リッツァ